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早期HER2陽性乳がん患者の死亡リスクを減少
タキソテールとハーセプチンの併用療法
BCIRG006試験と呼ばれる乳がん患者3000人以上を対象にした大規模臨床試験で、平均3年間の追跡調査の結果、ハーセプチンとタキソテールの併用療法を試みた早期HER2陽性乳がん患者の無病生存期間が有意に延長されたことが、米国サンアントニオ市で開かれていた第29回サンアントニオ乳がんシンポジウムで発表された。
BCIRG006試験は、手術後の補助療法としてハーセプチンをベースにした療法での毒性を最小化し、有効性を最大化するよう設計されている。腋窩(えきか)リンパ節転移の有無にかかわらず、早期HER2陽性乳がん患者3222人が2001年4月から04年3月の間に登録した。
患者は、ドキソルビシン(アントラサイクリン系薬剤)+シクロホスファミド+タキソテール(AC-T)、AC-T+ハーセプチン(AC-TH)、タキソテール+カルボプラチン+ハーセプチン(TCH)の3群に無作為に割り付け。主要評価項目は無病生存期間、副次的評価項目は全生存期間、心毒性を含む安全性など。安全性は、独立データモニタリング委員会が解析した。
まず、ハーセプチンを使用した群と使用しなかった群(AC-T)との比較では、死亡リスクの相対的な減少率はAC-TH群が41%、TCH群が34%だった。この追跡調査を解析した結果、AC-T群の4年生存率が86%であるのに対し、ハーセプチンを使用した群の4年生存率はAC-TH群92%、TCH群91%であることが判明。アントラサイクリン系薬剤を使用しないTCH群(タキソテール/カルボプラチン/ハーセプチン併用)の無病生存期間と全生存期間が、AC-TH群と同程度まで有意に改善した。さらにTCH群は、アントラサイクリン系薬剤/ハーセプチン群と比べて重大な心毒性が5分の1に減った。
HER2陽性の乳がんは、腫瘍(しゅよう)細胞表面のHER2タンパクの発現量が増加する。乳がん患者の20〜30%にみられ、進行が早い。(南里秀之)
(くまにちコム「健康・医療」2006年12月27日付)
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