



|
| 超音波検査で乳がん検診 視触診とMMGの弱点補う
|
 |
 |
 |
乳がんは女性の部位別がんのトップで、増え続けている。2004年、厚生労働省は40歳以上の女性に、視触診と乳房エックス線撮影(マンモグラフィー、MMG)による検診を推奨した。乳腺疾患治療を手掛ける「ブレストピアなんば病院」(宮崎市)は、一歩進めてMMGと超音波検査(US)による検診を導入した。
■欧米の受診率70%
乳がんは、全身転移する悪性度の高いものがある。乳房温存には早期発見が大切だ。しかし視触診による検診は、しこりが大きくならないと分かりづらい。一方、乳房を板で挟み薄く伸ばして撮影するMMGは、超早期がんを突き止める。欧米の受診率は既に約70%に上る。
乳腺にできる乳がんは、カルシウムが沈着した石灰化やしこりの形で分かるが、エックス線では乳腺も病巣も白く映るため判別が難しい。「欧米女性の大きな乳房は薄く延ばして高精度の撮影ができ、黒く映る脂肪が多いため判別もやさしい。その点、胸の小さい人が多い日本女性には少し不利」。ブレストピアなんば病院の難波清・院長は指摘する。ただ白い背景に白い星のように点々と映る石灰化は判別し易く、コンピューター判定を採り入れるとかなり改善できるという。
■日本女性に有利
そのMMGの弱点を補うのが超音波検査だ。乳腺は黒く、しこりは白く映るため見つけやすい。しかも胸が小さいと、透過力は弱いが解像度が高い、波長が短い音波を使え、日本女性には逆に有利という。
視触診による早期がんの定義は「20ミリ以下」だが、超音波検査では3〜4ミリのしこりが判別可能で、乳腺症を伴う患者も8ミリ程度で分かる。しこりで分かるのが多い悪性度の高い浸潤がんは「しこりが10ミリを超えたら全身転移を考えるべき」とされており、難波院長は「小さな浸潤がんを見つける超音波の威力は大きい」と話す。
■国内導入進まず
同病院は、2000年1月から2年間に乳がん手術を実施した420例の視触診、MMG、USの診断成績を比較した。結果、乳がん発見率は視触診80・5%に対し、MMG85・2%、US92・6%だった。視触診単独では420例中82例は発見できなかった。そのうち54例は早期発見が特に求められる浸潤がんだった。
視触診とMMGの併用では40例が見つからず、うち30例が浸潤がん。しかしMMGとUSの併用では6例に減り、浸潤がんはゼロだった。
ただ視触診単独で分かった乳がんも6例あり、見落としを防ぐため、乳頭分泌物の検査を導入した。分泌物があった場合、潜血反応を調べ、陽性なら乳管造影と内視鏡で精密検査する。
国内のMMG導入はなかなか進まず、見通しが立たない自治体もある。同病院は01年、この3種類の検査ができる検診バスを導入した。受診希望者が30人以上おれば、全国にバスを派遣する。宮崎県外の場合、費用は1人1万500円。検査は1日70人まで可能で、がんが分かれば最寄りの病院を紹介する。
現在、バス3台が全国巡回しており、04年度は1万人が受診。03年度は7400人検査し、30人の乳がんを発見したという。
ブレストピアなんば病院検診推進課(電)0985(28)9616
(熊本日日新聞2005年4月27日付夕刊) |
|
 |
 |
 |
|
|