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子宮頸がん20、30代で急増 検診でほぼ発見 |
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20、30代の女性に子宮頸(けい)がんが急増している。検診で9割が発見でき、早期ならば子宮も温存できるといわれる。しかし、県内の受診率は都市部を中心に年々低下している。
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| 子宮頸部から採取し細胞を染色した顕微鏡写真。(上)が正常細胞。(下)が上皮内がん化した細胞。核が肥大化しているのが分かる(県総合保健センター・橋本朗医師提供) |
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熊本大付属病院の病室で、無事出産を終えた女性が、赤ちゃんを見つめながら目を真っ赤に腫らしていた。女性は20代。妊娠の診察と一緒に受けた子宮頸がん検診で、早期のがんが見つかり、妊娠中に患部を切除する手術を受けていた。
「この子が病気を教えてくれた。お母さんの命も救ってくれたんですよ」。執刀医の片渕秀隆教授(婦人科学分野)が声を掛けると、女性は大粒の涙を流し始めた。
子宮がんは、子宮本体にできる「子宮体がん」と、子宮を支える頸部にできる「子宮頸がん」がある。この2種類は原因もピーク年齢も異なる。
体がんは動物性脂肪を好む人や太った人に多く、50代がピーク。一方、頸がんの大半はヒトパピローマウイルス(HPV)感染が原因で、若い世代に多い。
20、30代の子宮がん死亡者(全国)は1997年、156人だったが、2004年には247人と急増。厚生労働省は「若年化に対応するため」、かって30歳以上だった検診対象年齢を05年から20歳以上に改めた。
一方で、県内の受診率は年々下がり続けている。04年度は18・3%で、「死亡率を抑える効果が期待できる20%」(片渕教授)を割った。特に熊本市は7・8%と極めて低い。
「子宮頸がんは検診でほとんど発見できる。初期がんならば百パーセント助かるし、妊娠も可能だ」。県総合保健センター(熊本市東町)の橋本朗医師は断言する。熊本大が1960年、全国で初めて子宮頸がんの集団検診を試験実施した時からのベテラン専門医だ。
一般的な検診では、綿棒やへらで頸部表面の細胞をぬぐい取る。数分で終わるし、生活の制限もない。「綿棒でほんの少し表面に触れるだけ。痛みや出血はほとんどない」と橋本医師。市町村の補助があり窓口負担は1000円ほど。最近は女性の婦人科医が増えてきた。
採取した細胞を染色して顕微鏡で観察すると、がんの有無、進み具合、将来がん化するリスクなどが細かく分かる。
クラス1と2ならば正常。数年は悪化することはない。クラス3はHPV感染者。細胞核の肥大や変形で感染の有無が分かる。ほとんどはがん化しないし、HPVは弱いウイルスなので、そのうち消滅する。発症のリスクはあるので、その後は1年から半年に1度は検診を受けた方がいい。
クラス4は「上皮内がん」と呼ばれる前がん状態で治療が必要となる。頸部表面の切除やレーザー治療を受ければ治る。「この段階までに見つけたい。子宮を温存できるので出産も可能」(橋本医師)という。
自分で採取した細胞を専門機関に調べてもらう自己検診が最近増えているが、橋本医師は「正確に細胞を採取するのは難しく、誤診の危険がある」と薦めていない。(梅野智博)
(熊本日日新聞2006年7月5日付朝刊くらし面) |
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