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子宮頚部がん 早期発見で出産も可能 |
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子宮頸部がんは、ウイルス感染で発症する。早期発見、早期治療すると妊娠、出産も可能だが、進行させると厄介だ。
子宮がんは、子宮の奧にできる子宮体部がんと、子宮内腔の入り口である外子宮口付近にできる子宮頸部がんがある。体部がんは、女性ホルモン「エストロゲン」のバランスの崩れが原因だ。動物の脂肪を好む食生活者の発症頻度が高く、50代での発症が多い。
■急増する20代
一方、子宮頸部がんの発症のピークは30代―40代だが、最近は20代の患者が急増している。患者の大半は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染で発症する。横浜市立大病院の宮城悦子・産婦人科準教授は「HPVは性交経験女性の10%―30%は、膣内に持っているウイルス。女性の70%―80%は生涯に1度は感染するとされており、特別なことと誤解しないでほしい」と訴える。
HPVは遺伝的に異なる百種類以上のタイプがあり、がんを起こすタイプと起こさないタイプに二分される。危険なタイプのウイルスに感染しても、90%は免疫力で自然に消滅する。ただ残る10%は持続感染し、その一部は長時間かかって高度異形成と呼ばれる前がん状態になる。前がん状態の60%以上が、がんに進行するという。
■低い日本の受診率
ところが、子宮頸部がんの特徴は、初期段階ではまったく症状がないのが普通だ。前がん状態の段階になっても自覚症状はないという。
従って早期発見には検診しかない。症状がなくても、30歳くらい(既婚者は25歳くらい)から、年1回は子宮がん検診を受診した方がいい。子宮入り口の外子宮口付近の皮膚を綿棒などでこすり取って調べる細胞診テストや、HPV存在の有無を調べる検査などがあり、早期発見につながる。
欧米では子宮がん検診の受診率は80%を超えており、受診率の高まりとともに子宮頸部がんは減っている。しかし日本の受診率は20%ほど。しかも受診が必要とされる若い人ほど受診率は低い。また高齢者も、受診率が低く、頸部がんが進行した後の出血で気付く人が少なくない。
■予防ワクチン
子宮頸部がんは、早期に発見できれば、子宮を残して妊娠、出産できる。予防ワクチンの開発も進んでいる。グラクソスミス・クライン社は4月、HPV感染予防ワクチンの臨床試験を、希望する20歳―25歳の女性1000人を対象に開始した。既に欧州では承認申請中で、米国では年内に申請するワクチンだ。
このワクチンが効くHPVのタイプは2種類だが、世界の子宮頸部がん発症の原因の70%以上に対応可能という。英医学誌『ランセット』は、ワクチンを接種した若い女性776人の98%以上が、53カ月(4年5カ月)間にわたって2種類のHPVに対し免疫応答を示し、持続的な予防効果があったとしている。
子宮頸部がん検診の普及に取り組んでいる、NPO法人「子宮頸がんを考える市民の会」理事長で金沢大付属病院の笹川寿之・産婦人科助教授は「病院を受診した女性の調査では、若い世代の発がん性HPVの感染率はクラミジアよりはるかに高い。自分の体を守る重要性を認識してほしい」と強調している。
(熊本日日新聞2006年5月10日付「夕刊メディカル」) |
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