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乳がん手術後のホルモン療法に「ゾメタ」追加
 閉経前のホルモン感受性早期乳がん患者の手術後、ホルモン療法に抗がん剤「ゾメタ」(一般名ゾレドロン酸水和物)を追加した臨床試験で、ホルモン療法単独の場合と比較して、がんの再発リスクが36%減少した、とオーストリアの乳房・結腸直腸がん研究グループが米シカゴで開かれた第44回米国臨床腫瘍(しゅよう)学会で発表した。

 臨床試験には、エストロゲン受容体陽性で腋窩リンパ節転移数が10未満の閉経前の乳がん患者1、803人(ステージ1/2)が参加した。患者は手術後、卵巣機能を抑えるためゴセレリン治療開始後に登録され、無作為に4群に分けられた。1群はアナストロゾールとゾメタを投与、2群はアナストロゾールの単独投与、3群はタモキシフェンとゾメタを投与、4群はタモキシフェンの単独投与。治療期間は3年。平均追跡期間はさらに2年としたため、平均追跡期間は5年間になった。

 試験の主要評価項目は無病生存。副次的評価項目は無再発生存、全生存及び安全性。

 平均追跡期間5年間で、ホルモン療法単独の場合と比較して、ゾメタを併用した場合の無病生存イベントリスクは36%減少、無再発生存イベントリスクは35%減少した。

 ゾメタ併用のホルモン療法患者の死亡例は16人、ホルモン療法単独の死亡例は26人で、ゾメタを併用しても死亡率の低下に有意差はなかった。また、がんの骨転移がみられた患者はゾメタ併用で16人、ホルモン療法単独で23人だった。

 基礎研究では、ゾメタは「血管新生の阻害」「がんを攻撃するT細胞の活性化」「がん細胞に対する細胞死の誘発」「がん細胞の転移を標的にする抗がん剤の効果増強」などが示されているという。

 日本では、ゾメタは悪性腫瘍(しゅよう)による高カルシウム血症、多発性骨髄腫による骨病変、固形がん骨転移による骨病変を適応症にして製造販売が承認されている。腎機能不全との関連性が報告されており、ゾメタの投与前は毎回クレアチニン値の測定が必要。また臨床的に有意な腎不全を引き起こす危険性があるため、ゾメタの単独投与は4r以内を100t溶液にして必ず15分以上かけて投与することが定められている。(南里秀之)

(くまにち「健康・医療」2008年6月23日付)
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