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間質性膀胱炎 認知度低く、多い誤診
 1日に何十回もトイレに通う頻尿や、尿がたまった際の下腹部の強い痛み。こうした症状が長く続いた場合、間質性膀胱(ぼうこう)炎が疑われる。欧米では知られている病気だが、日本では認知度が低く、他の病気と誤診されるケースも少なくない。

間質性膀胱炎の特徴
患者
女性が90%、中高年に多い
症状
頻尿と痛み
日中、夜間を問わない頻尿、重症では1日60回も
尿がたまってくると、痛みが増強。主に下腹部や尿道、その周辺
原因
今のところ不明
 間質性膀胱炎は、間質(上皮と筋肉の間)の慢性炎症。尿がたまっただけで膀胱に激しい痛みを覚えたり、1日に何十回もの頻尿に苦しむことが多い。排尿すると、痛みは軽くなる。

 通常の膀胱炎は、細菌による尿路感染が原因で、一般的には抗生物質が効く。これに対し、間質性膀胱炎は抗生物質が効かない。

 患者の9割は女性で、年齢層も20〜60代と幅広い。自己免疫疾患や尿中に含まれる物質による刺激など多くの説があるが、原因ははっきり分かっていない。

 今のところ、根治療法はない。ただ麻酔をして膀胱を水圧で拡張する水圧拡張療法や、アレルギー治療薬などいくつかの薬で症状を軽減させることは可能という。

 間質性膀胱炎患者の会「ともの樹」の桂田正子会長は、1994年ごろから膀胱に痛みが走り、数年後には10メートル歩くのに10分以上かかる激痛や、1日40回もの頻尿に悩まされた。「膀胱をえぐり取りたい」と考えるほど苦しんだが、今は治療によって15回程度に改善された。

 この病気の問題点は、日本の医師の間では認知度が低いことだ。医学の教科書に出ている国内の報告患者数は50人程度にすぎない。一方、米国では100万人の患者がいるという。

 日米の差について、公立甲賀病院(滋賀県水口町)の上田朋宏・泌尿器科医長は「医学教育の現場で『一生に一度出合うかどうかの病気』と教えられてきたため、日本の医師が病気を見落としていることが原因」と指摘。日本でも25万人から50万人はいるとみている。

 上田医長のもとには、別の病院で細菌による急性膀胱炎などと誤診され、大量の抗生物質を投与されたが治らなかったという患者や、子宮内膜症や精神疾患の治療を受けるなどの回り道をしたという患者が受診に訪れることが多い。

 九州では原三信病院(福岡市)泌尿器科の武井実根雄医師が、東京大泌尿器科の本間之夫・助教授や上田医長、桂田会長らと『間質性膀胱炎―疫学から治療まで―』(医学図書出版社)を著している。「ともの樹」の連絡は(電)0748(33)8222。

 (熊本日日新聞2003年4月23日夕刊)

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