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足りません!骨髄ドナー 登録者増も適合まれ

骨髄ドナーの登録申込書とドナーカード。熊本市の県骨髄データセンターに直接申し込みに訪れる人も増えたという
 38歳で逝った歌手本田美奈子さんも苦しんだ急性骨髄性白血病などの血液病は、骨髄移植が主な治療法。それを支える骨髄のドナー(提供者)登録者は年齢枠の拡大で急増しているものの、目標とされる30万人には程遠い。白血球の型(HLA)が合わなければ移植できないなどの条件も少なくなく、全国で約3000人、県内でも10人以上が移植待ちの状態だ。

 ドナーの管理にあたる骨髄移植推進財団(日本骨髄バンク、本部・東京)によると、全国の新規登録者数は今年8月に3600人と月間最高を更新し、10月に6800人を記録。総数も10月末に22万4000人と今年1月より1割以上増え、過去最高になった。

 県内も月平均10人余りの新規登録だったのが、10月には45人と大幅増。総数は2003人に上る。

 増加の主因は、年齢枠の拡大。これまで20−50歳だった登録年齢が、今年3月に下限が18歳、9月に上限が54歳に広がった。「テレビやイベントでの宣伝も加わり、登録数を押し上げた」と同財団。関心の高まりを歓迎する。

 それでもドナー不足は解消していない。ドナーと患者の白血球の型がなかなか適合しないからだ。適合率は兄弟なら4分の1だが、他人なら数万分の1以下と極端に低い。

 ドナーの健康も前提条件だ。高血圧など疾患を抱える人は登録できない。登録されても移植の際に風邪薬などを服用していれば、骨髄を提供できない場合も。さらに患者の体重よりドナーが重くないと、十分な量の骨髄を抽出できない事情もある。

 ドナー側の時間的な負担もある。これまで移植には日程調整などに5―6カ月を要した。昨年短縮されたものの、それでも100日は必要。提供時には静養に3日間の入院が求められる。

 こうした医学的条件と時間的負担が絡むと、移植はなかなか実現しない。同財団は「移植直前に仕事などの都合で移植を辞退する登録者も少なくない」と明かす。

 白血病は全国で毎年6000人以上が発症し、10月末では全国で約3000人、県内で10人以上の患者が移植を待つ。同財団は希望に見合う登録を30万人としており、「まだ十分でない」と話す。

 昨年4月に急性骨髄性白血病と診断された熊本市の女性(44)は、抗がん剤治療を続けながら骨髄移植を心待ちにする。親族に白血球の型の適合者はおらず、やっと見つかったドナーには、移植のための休暇がとれないとして直前に移植を断られた。それだけに「登録が増えるのはうれしい」と声を弾ませ、「提供時の負担までしっかり理解した人が多くなれば、闘病生活も明るくなる」と期待を寄せる。

 問い合わせは県骨髄データセンター(県赤十字血液センター内)(電)096(384)2111、骨髄移植財団フリーダイヤル(0120)445445。(清田秀孝)

 (熊本日日新聞2005年11月15日付朝刊)

 


 
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