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 危機感            きょうの発言 西村真理子さん(5)
 人間はある程度ストレスがないと進歩しないように思う。居心地のよい場所にぬくぬくしていると、この状況を変えようという気が起こらない。いわゆる危機感を感じることは結構大事なことだ。もちろん、過ぎたるは及ばざるがごとしではあるが…。

 生物もストレスにさらされることによって進化したのだろう。そして、環境に適応できたものが生き残っているのである。

 実はいま、いろんなことに危機感を感じている。その1つは、温暖化だ。ある研究によると、このままだと100年後に日本の平均気温は4度も上がるそうだ。そうなると、熊本は熱帯雨林気候? もしかして砂漠? などと心配してしまう。砂漠になったらダムなど造っても何にもならないし、食料はどうなるのだろう。実際、天草の海には熱帯魚が増えているし、今まで見なかったチョウが捕まったという話も聞く。

 もう1つ気になることがある。昨年の暮れに新聞にも載ったので皆さんもご存知だろうが、高校生のクラミジア感染が広がっていることだ。

 全体の1割が無自覚の感染者だそうだ。気づかずに放置していれば、どんどん患者は増える。治療すれば簡単に治るのに、放っておけば女性は不妊症になる危険性が高い。私も2人の女の子の母親として心配で仕方がない。日本の将来も危ぶまれるのでは、と本気で考えると夜も眠れない。

 性感染症ではさらに、日本で若い人たちのエイズ感染が増えていることにもっと注目したい。献血の検査からも増えているのは確かだ。防ぎ方は分かっているのだから、“寝た子を起こす”などと言っている場合ではない。コンドームの使い方や意義を「命への優しさと思いやり」という観点で浸透させるべきだ。

 (熊本日日新聞2005年8月3日付夕刊「きょうの発言」)
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