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 思い込み         きょうの発言 西村真理子さん(11)
 「思い過ごしも恋のうち」というサザンの歌に、思い込んだら夢見るようで…という歌詞がある。思い込みにはいろいろとすごい効果があるらしい。

 先日インターネットのトピックスに「痛くないと思えば注射の痛みは軽くなる―日米共同研究」という見だしがあった。細かいことは省略するが、痛くないと思い込んだ被験者は脳内の快、不快を感じる部位の活動が低下するらしい。そこに痛み刺激を与えても痛みを感じる部位の反応は鈍くなる。要するに、注射は痛いとの思い過ごしが恐怖を呼んで痛く感じるし、痛くないと思い込めば感じなくなる。心頭を滅却すれば火もまた涼し、の心境か。

 精神状態が免疫に対して影響を及ぼすことはよく知られている。ストレスがたまると免疫の機能が落ち、逆に笑った後では機能が上がったという結果が出ている。どのようなメカニズムでそうなるのか解明されたわけではないが、「病は気から」とか「気の持ちようだ」というのはある意味当たっているかもしれない。景気だって気分に左右されるし、スポーツでもイメージトレーニングが盛んだ。

  逆に悪い方に思い込んだら悲惨なことになる。バグダッドで起きた巡礼者の大惨事はテロや暴力が日常茶飯事になっている地域だけに、狭い橋の上で群集が自爆テロが起きると思い込んでパニックになったのだろう。それにしても千人近くが亡くなるなんて…。

 平和な日本にいると戦争なんて起こるわけがないと思い込み、中国や韓国の靖国参拝に対する反応が過剰な気もするが、想像力を働かせて相手の立場で考えることも必要だと思う。お互いに思いやることができれば軋轢(あつれき)は少なくなり、仲良くできるのではと思い込みたい今日このごろである。 (県臓器移植コーディネーター)

 (熊本日日新聞2005年9月14日付夕刊「きょうの発言」)
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