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山鹿市6000万円賠償へ 00年の肺塞栓症患者死亡 日赤は上告
 山鹿市の消防職員の男性=当時(48)=が山鹿市立病院と転院先の熊本赤十字病院で肺塞栓(そくせん)症を心疾患と誤診され死亡したとして、遺族が同市と日本赤十字社に損害賠償を求めていた訴訟で、山鹿市は二十九日、逆転敗訴した福岡高裁判決を受け入れ、遺族に遅延損害金を含む計六千九十六万円を支払うことを明らかにした。

 一審の熊本地裁は、両病院の医師に過失はなかったとして訴えを退けたが、七月十三日の控訴審判決は「心電図の結果や胸の痛みの訴えなどから、肺塞栓症を疑うべきだった」などとして、同市と日赤に計約四千六百三十万円の支払いを命じた。

 山鹿市は「判決内容に不服な点もあるが、裁判に長い年月を要しており、市民でもあるご遺族の心情を考えて上告を断念した」と説明した。賠償金の支払いを盛り込んだ補正予算案を九月定例市議会に提出する。

 一方、日赤は「当院へ転院後は最善の治療を施しており、過失はない」として、上告している。

 男性は二〇〇〇年五月下旬、右ひざのけがの治療で山鹿市立病院に入院。胸の痛みなどが出たため、同年六月一日に熊本赤十字病院に転院した後、容体が悪化し、同月四日に肺塞栓症で死亡した。(浪床敬子)

 (熊本日日新聞2006年8月30日付朝刊)
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