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うそをつかない医療進める 新葛飾病院・清水陽一院長に聞く
 ―医療事故の被害者を安全担当者に迎えた理由は。

「うそをつかない医療を実践していく」と話す清水陽一院長=東京都・新葛飾病院
 「患者の気持ちをよく分かる人がいい。できればうちの病院で医療事故に遭った患者や家族を採用したかったほどだ。医療の透明性を高めるには、医学の素人の方がかえって、違った視点で医療を見てもらえる」

 ―どんな医療を進めたいのか。

 「ごく当たり前のことだが、うそをつかない医療だ。“患者のための医療”とよくいわれるが、当然のことが行われていない証しだと思う。うちでは、カルテも求められたらすぐ見せる。うそを書かないし、情報は患者のものだから当たり前でしょう。医療の安全を根幹に置けば、いい人材も集まる。日々の医療に忙殺されて手が回らない病院も多いようだが、簡単なことだ」

 ―医療訴訟をどう考える。

 「東京医大の学生の時、大学病院の医療ミスを告発したこともあるし、さまざまな医療訴訟で患者側の協力医を長年務めてきた。医療ミスがあったらすぐ謝罪するのは当然だし、謝罪が信頼関係を築くことにつながる」

 ―病院はどう変わってきたか。

 「それまでは私がすべて医療事故に対応してきたが、私が対応するよりも、豊田さんに対しての方が心を開いて話してくれるようだ。患者は混乱した気持ちが整理されるし、こちらも患者は何が不満なのか、把握できる。問題の解決には時間をかけた方がいい。チーム医療が進むとはいえ、主治医の役割は依然として大きい。医者の意識をどう変えていくかが課題だ」 (高本文明)

 (熊本日日新聞2006年8月20日付朝刊「サンデー特報」)

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