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(1) 医療者と患者の関係
疑問や意見のテーマ
医師の説明不足 医師も患者も対等
医療現場から 賢い患者になるには
  熊本日日新聞社では、ホームページ「くまにちコム 健康・医療」の開設にあたって、皆様の医療情報に対するニーズを知るため、簡潔なアンケートを実施しました。この中で、ふだん医療について感じている疑問や意見を自由記述形式で書いていただきました。現代の医療が抱える問題点の一端がうかがえる内容になっています。今回は「医療者と患者の関係」についての意見を紹介します。


■ 医師の説明不足 

 ★疑問にはしっかり答えてほしい
○患者の疑問に思っていることにしっかりと答えることができない医者が多い。何を聞いても下を向いたり、黙り込んだり、理由をはぐらかしたり…。これでは信頼を失ってしまう。(無職、男性、47歳)
○病状や治療法など、医師の説明不足を感じる。(公務員、男性、46歳)
○インフォームド・コンセント(十分な説明と同意)を重視して、治療内容を分かりやすく家族にも説明してほしい。(主婦、58歳)
○急患で病院へ行ったとき、特に夜間に当直の先生だったりすると、当番のためか、説明や治療期間が短く、不安になるケースが多い。(主婦、36歳)
○最近は先生がよく説明してくれるようになったが、まだまだ不十分である。病院受診の際、待ち時間が長く診療時間は短い。(公務員、女性、48歳)
○紹介状を持って病院に行き、MRI、CTを何回も受けましたが、何にも分からず、そのうちに病気は進行するばかり。次の病院で初めて、ある病気と判明しました。病院同士の横の連携ができなかったか、残念です。「自分の病院とは関係ない」でなく、もう少し患者、家族の身になって親切な指導、説明がほしいと思います。(無職、女性、68歳)
○私は何か具合が悪くなると、早めに近所の医院へ行くが、どの医者も病状を言って薬をくれるだけだ。本当は患者の生活態度に原因があると思うので、なぜ発病したかといった話をしてほしい。ひどい医院になると、看護師が90%くらいしゃべって診察室から出ていかせようとする。(無職、男性、64歳)
○病院側に本当に、「この病気はうちでこうした治療をすることで治せる。改善できる」という自信があるのかどうか。不定愁訴であちこち病院を回り歩いても、病院というのは症状に合う薬を処方してくれるだけで、所詮は薬が変わるだけという印象がぬぐえない。(無職、女性、33歳)
○わが家の年寄りが入院した。何のためにこんなに長く入院させておくのか、入院期間中、何をしているのか分からなかった。退院までの治療や看護の計画、また変更があれば、その都度説明してほしかった。(公務員、女性、50歳)
 医師も患者も対等 
 ★求められる生活者の視点
○医師の専門性が細分化していて、難病について相談をしても「自分は専門ではないから」と耳を傾けない医師がいる。医師も患者も人として対等であるし、生活者として何ら変わるものでもない。もしも自分の身に起きたなら、愛する人であったら、家族だとしたら…と、思いをめぐらせてほしいと思う。また、医師だけでなく、看護職など医療にかかわる人には、もっとボランティア精神が必要だと思う。きっと自分に返ってくるものの方が大きいのだから。(看護師、女性、46歳)
○十分な説明を受けて自分が納得できる治療法を選択する「インフォームド・チョイス」の医療が展開されることを期待している。主役は患者のはずだが、医師をはじめとする医療スタッフが患者をコントロールしているように思う。(公務員、男性、56歳)
○患者側の立場に立った医療、治療を提供していただきたい。(主婦、40歳)
○患者の話に耳を傾け、目線を同じ位置においてくださる医師が、最近増えてきたと思いますが、もっともっと患者の気持ちをくんでくださる医師が増えることを望んでいます。(主婦、55歳)
○自分が伝えたいことの真意が医師に通じないもどかしさを感じる。(女性、76歳)
○患者がセカンド・オピニオンを利用しやすい環境を整えてほしい。主治医になかなか言い出せないで、セカンド・オピニオンを利用しにくい状況にあるのが現状のようです。(会社員、女性、66歳)
○大変な仕事ですが、患者サイドに立った医療を要望します。(医師、男性、67歳)
○病院を受診した時、医師に相談したり、アドバイスをもらいたくても、外来では時間をとって応じてもらえない。医療現場の人は地域での生活者の視点が足りないように思う。自宅に帰れば地域の人であるが、臨床現場では忘れているのでは? 治療方針、検査内容について、何のため、どのように行うかなど説明が不足している。(公務員、女性、57歳)
○医者は患者の命をつないでいくと思って仕事をしてほしい。(主婦、69歳)
■ 医療現場から 
 ★向かい合うゆとりがない
○医療の現場や福祉もそうですが、人を相手にする場合、「相手の身になって…」とよく言われます。でも、現場は目の前の業務に精いっぱいで「相手のココロに向かい合うゆとり」が失われていると感じています。(看護師、女性、55歳)
○看護師さんに対して思うのですが、訴えの多い患者さんのことを悪く言う人がいます。看護師さんは患者さんの側にいて一番大変なお仕事だと思うのですが、悲しくなります。その場で私が意見を言えたらいいのですが、それもできなくて悔しく思っています。何とかこの状況を改善できるようにしたいと思います。(病院職員、女性、22歳)

 賢い患者になるには 

 ★医者任せにせず自ら主役に
○医療は医療者と患者さんの両方が協力して成功するものですが、最近の医療に対する苦情、医療事故の中には患者さん側の努力不足、工夫不足によるものもあるのではないでしょうか? 療養上の注意を守らなかったり、努力を怠ることが治療の成績に大きく影響するのです。医療者が悪いと責めるだけでは解決しないのではないでしょうか? 賢い患者さんになる手助けをしてただきたい。(男性、62歳)
○患者の方も病院任せにせず、自分の命は自分で守るという意識がとても必要である。医療関係者の方は、専門分野は一生懸命勉強するが、患者がどのようなことを考え、情報を求めているか、といった一般的なことを理解していないと思う。広く浅くでいいので、学んでほしい。(主婦、45歳)
○おまかせの医療だけでなく、自分が主役になって治せるよう、患者本人も病院側も意識改革が必要だと思う。(女性、58歳)
○良い病院のポイントの1つとして、医者と患者の信頼関係は大きい。私がお世話になっているクリニックの医師は、医者対患者としてではなく、コーチ(指導者)対生徒という形をとり、患者自らが主役となることを提唱している。病気だけを診るのではなく、全人的医療をしている。過食症(摂食障害)から治ることができたのは、この医師にかかり、強い信頼関係が築けたからこそだと思う。私にとっては、ただのドクターではなくて、人生のコーチです。(接客業、女性、37歳)

 アンケートは、シンポジウム「みんなで考えよう、熊本県民のがん治療」(2005年3月20日、熊本市・くまもと県民交流館パレア)、「難病セミナーin熊本」(2005年5月8日、熊本市民会館)の来場者に対して実施。このほか、NPO法人・熊本県難病支援ネットワーク会員のご協力で、一般からも募ることができました。255人の方々に回答をいただきました。

※次回は、「がん治療」をテーマに掲載します。(メディア開発局 高本文明)

 → → (2)「くまもとのがん治療」へ





 


 
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