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| あわや医療事故 全国249施設で18万件超す 05年 |
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一歩間違えると医療事故につながりかねない「ヒヤリ・ハット事例」が昨年1年間に国内の国立病院や大学病院など249医療機関で約18万3000件発生したことが分かった。財団法人・日本医療機能評価機構(東京)が9日、「医療事故情報収集等事業」年報で発表した。全国には約17万5100の医療施設があり、実際に起きているヒヤリ・ハット事例は、かなりの数に上るとみられる。
ヒヤリ・ハット事例の内訳 (2005年) |
発生場面 |
件数 |
% |
| 処方・投薬など |
47535 |
26.0 |
ドレーン・チューブ類の
使用・管理など |
29654 |
16.2 |
| 療養生活(入浴や移動など) |
23607 |
12.9 |
| 療養上の世話 |
18976 |
10.4 |
| 検査 |
13846 |
7.6 |
| 調剤・製剤管理など |
7343 |
4.0 |
| その他 |
41937 |
22.9 |
合 計 |
182898 |
100.0 |
同事業は、国が2004年10月からスタートした医療事故報告制度の一環。事故防止に役立てるため、同機構が249医療機関の協力を得て調査している。報告を受ける対象は、誤った医療行為などが、(1)患者に行われる前に発見された、(2)行われたが、結果として患者に影響を及ぼさなかった、(3)行われた結果、軽微な処置・治療を要した、という事例。
05年の報告数は18万2898件。最も多かったのが、薬の種類や量を間違えるなど「処方・投薬」4万7535件で、26・0%を占めた。次いで、栄養補給のチューブ接続など「ドレーン・チューブ類の使用・管理」が16・2%、入浴や移動などの「療養生活」12・9%。「手術」は1・5%だった。
具体的には、 ▽全身麻酔での手術中、機器にトラブルが起き、患者の麻酔が覚めたため静脈麻酔を追加した ▽新生児が入る保育器の電源をいったん切った後、再起動の手順を間違えたために、保育器内の酸素濃度が下がった ▽消毒液について説明していなかったため、患者が夕食時に、自分のベッドのそばに置いてあった消毒液を間違えて飲んでしまった ▽天井から吊り下げ式の点滴を吊り下げる器具が、点滴の交換中に落ち、患者のほおに当たった などがあった。
発生の要因は、「確認が不十分」が11万3052件(26・1%)でトップ。「観察が不十分」13・3%、慌てていた、思い込みなどの「心理的状況」12・6%など、基本的なミスや不注意によるものが目立った。
職種は、看護師が76・8%と最も多く、医師4・3%、薬剤師3・5%。配属年数は、最も多い1年未満(24・8%)から3年目までで、全体の半数(53・1%)を占めた。
また、発生した時間帯をみると、午前10〜11時台に起きたのが最も多く、全体の12・9%で、次いで午前8〜9時台が11・6%、正午〜午後1時台10・0%。発生場所は、病室が10万2165件(55・9%)と半数を占め、ナースステーション10・4%、「病棟のその他の場所」4・2%、薬局・輸血部3・3%、ICU(集中治療室)が3・0%と続いた。
一方、医療事故に関する調査では、報告義務がある272の医療機関のうち、176施設が計1114件を報告。しかし、全く報告がない施設も96に上っており、報告の徹底も求められる。(高本文明)
(くまにちコム「健康・医療」2006年8月13日付)
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