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4疾病・5事業(上) 担当機関など計画に記載
第五次医療計画では二次医療圏とは別の脳卒中医療圏の設定が都道府県に求められる。写真は有明・脳卒中医療圏で、急性期病院になる可能性がある荒尾市民病院=荒尾市荒尾(宮崎祥一郎)
第五次医療法改正に伴う医療計画の改訂作業が、全国の都道府県で進められている。医療計画は、一九八五年の第一次医療法改正で都道府県に策定義務が生じた。おおむね五年ごとの改訂を経て、現在、四次計画が終わろうとしている。
計画策定の根拠は、国民への医療提供体制の在り方を定めた一九四八年制定の医療法。公的医療機関を軸に、病院の量的確保を目指した。その後、国民皆保険制度の創設、老人医療費の無料化、無医科大県の解消、家庭介護困難な高齢者の受け入れ病院の増大…。医療提供体制見直しは、常に医療費を膨張させた。
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手探り続く
それが軌道修正されたのは、一九八五年の第一次医療法改正。都道府県医療計画制度を初めて導入、保健所管内にほぼ見合う第二次医療圏を設定させ、医療圏別に病院・病床を総量規制。医療費抑制を図り始めた。病院の都市部偏在を解消し、過疎地に誘導する役割も持たせた。
現行の四次計画までは、この総量規制が根底にある。計画期間内には、急性期患者用の一般病床と非急性期患者用の療養病床との病床区分、患者視点に立ったインフォームド・コンセント(十分な説明と同意)の普及、大学卒業後の医学部生に対する研修制度の義務化など、周辺環境も大きく変わった。
これに、医療費財源と直結する少子高齢化社会の深刻化が加わり、医療提供体制は従来にない改革を迫られている。
「名前は第五次医療計画だが、実質は四次までの計画とはまったく異なる別の計画。目標や数値などを計画に盛り込むことになるため難しい」。二〇〇八年度を初年度にする五次医療計画づくりが折り返し地点を迎え、熊本県医療政策総室の担当職員は手探りを続けている。
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脳卒中医療圏
五次計画に求められているのは(1)病床数の量的管理(総量規制)から質評価(医療連携・医療安全)への転換(2)住民や患者に分かり易い計画の作成(3)数値目標を示し評価できる計画への転換の三つ。
このうち医療連携は、地域の医療機関が連結することによって患者の治療を分担、完結する姿を目指す。ただ医療機関の選択権は患者側にある。そのうえで地域の医療機関が相互に協力する一方で、競い合って医療サービスの質向上を実現するという。
医療計画には、医療連携体制の明示が義務付けられる。その“象徴”として、四つの疾病と五つの事業(四疾病・五事業)の医療体制それぞれに必要な医療機能と担当する医療機関・施設の具体的名称を計画に記載し、住民への公表を求めている。
四つの疾病はがん、脳卒中、急性心筋梗塞(こうそく)、糖尿病。五つの事業は救急医療、災害時医療、へき地医療、周産期医療、小児医療。
この中で脳卒中と急性心筋梗塞(こうそく)が、白紙からの計画作成になり、残る二疾病・五事業は既存計画がある。結局、厚労省は、二つの疾病のうち脳卒中は医療と介護に密接に関係する典型的な疾病と判断、医療連携体制を具体的に計画に盛り込むよう都道府県に指示した。
従来の地域医療行政の柱だった二次医療圏と切り離し、まったく新しい脳卒中医療圏という圏域設定に各都道府県がチエを絞っている。
(熊本日日新聞2007年8月29日夕刊メディカル)
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