3大生活習慣病やこころ、こどもの病気など、最新治療法や先端医療の現状をお伝えします。
ホーム
>
読むクスリ
>
高齢者
>
・
肥後医育塾
・
笑顔ヘルCキャンペーン
・
メディカルネット
・
デリすぱホームドクターガイド
ノブハルさん(71)は、最近の出来事が思い出せないことが増えてきた。昨日の出来事を家族に聞くこともしばしば。物を置き忘れることも多く、つい先日も大事にしまっておいた通帳と印鑑の場所が思い出せなかった。家族にも「同じことを何度も聞かないで」と言われるようになり、ノブハルさんは「認知症じゃないだろうか」と心配になった。数日後、地域包括支援センターに相談に行くと、専門の医療機関を紹介された。診察の結果は、軽度の認知症。症状の進行を遅らせる薬を処方され、勧められたデイサービスに楽しく通っている。
◇ ◇
ヨシフサさん(69)も最近の出来事が思い出せないことがあったが、「年だからよくあること。気にしなくていい」「体調が悪かっただけ」などと自分に言い聞かせていた。家族もヨシフサさんの変化に気付いていたが、「うちの父さんに限って認知症なんてことはない」と思っていた。医療機関を訪ねるころには認知症はかなり進行。「やがて排せつの介助が必要になるだろう」と言われた。
松尾 洋
認知症を予防する
「脳トレ」意識して生活を
ノブハルさんは早期に認知症を発見できたケース。症状が軽いうちに医療機関で診察したため、適切な治療やケアを受けることができ、症状を軽くしたり進行を遅らせたりすることができました。
一方、ヨシフサさんは、認知症に対する本人と家族の誤った理解から、発見が遅れてしまいました。症状はかなり進行していて、こうなると改善は難しいようです。
現在、何らかの支援や介護が必要な六十五歳以上の認知症高齢者は約百七十万人に上り、十年後には二百五十万人になると言われています。七十五歳を境に急激に増えることから、六十歳代後半から積極的に認知症予防に取り組む必要があります。
認知症を予防するには、日ごろから脳の機能をトレーニングするという意識で生活することが重要です。ウオーキングなどの有酸素運動で脳の血流を増やしたり、記憶力を積極的に使ったり、新しいことに挑戦したり。同時に二つ以上のことに気を配りながら作業することも効果的です。
そして、何より重要なのは認知症のサインを本人と家族が見逃さずに早期に専門医にかかることです。医療機関に抵抗がある人は、各市町村の地域包括支援センターに相談するといいでしょう。(健康運動指導士、熊本市)
認知症を予防するプログラムです。脳の活性化を意識して取り組みましょう。
■
日記を書く
(1)起床後か朝食をとった後、その日の予定を個条書きにする。
(2)その日の夜、朝食のメニューなど1日の出来事を詳しく日記に書く。
(3)日記を声に出して読む。
※記憶力と計画力、思考力を鍛えます。
■
食事を作る
2つ以上のことを同時にこなす注意分割力を鍛えます。
イラスト・大城戸恵子
(熊本日日新聞2007年2月20日朝刊)
※ この記事へのご意見、ご感想をお寄せください。
あて先は
iryou@kumanichi.co.jp
無断転載は禁じます。
掲載の記事、写真等の著作権は熊本日日新聞社または、各情報提供者にあります。
Copyright Kumamoto Nichinichi Shimbun
(c) 熊本日日新聞社 〒860-8506 熊本市世安町172