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 七十四歳のクミコさんは足の指やつめの痛みから、立ち上がりや歩行がつらいと感じるようになった。足の指を見てみると、親指は人差し指の方に傾き、付け根が赤くはれ上がっている。つめの色は白く濁り、分厚い。痛みから、体を動かすことがおっくうになり、外出の機会が減った。家の中でも、いすに座っているか横になる時間が増えた。クミコさんの体力は徐々に低下し、ついには自分で歩くことが難しくなった。
松尾 洋
足の指やつめが痛かったら
 
合う靴を履き毎日ケアを
 足の指やつめは体を支えるために重要な役割を果たしています。ところが関心は低く、足の指やつめの変形、痛みは仕方のないことと、あきらめてしまう人が多いようです。痛みがあると歩行や外出をためらうようになり、やがて家に閉じこもりがちになってしまいます。また、重心が偏り、体のバランスが悪くなって転倒するなど、介護が必要となるきっかけになることもあります。

 足の指の変形の代表的なものが、外反母趾(ぼし)。足の親指の付け根が飛び出して、親指が小指の方に向かって曲がっている状態で、女性の三人に一人はこの症状があると言われています。原因は自分の足に合わない靴を履き続けることによる、足の親指の圧迫。靴を選ぶときは▽かかとがしっかり固定されているか▽つま先にすべての指が圧迫されないようなゆとりがあるか▽靴底に適度なクッションがあるか▽土踏まずのくぼみがあっているかを確認しましょう。

 また、日常的なつめのケアを怠っていると、つめが分厚くなったり、巻づめや深づめになったりします。体の柔軟性が低下して、足のつめまで手を伸ばすことがおっくうになっている人は要注意です。

 あなたの足の指は変形していませんか? つめの手入れはしっかりできていますか? 毎日の生活の中で足の指とつめのケアを実践しましょう。(健康運動指導士、熊本市)

   足の指と足の裏全体を鍛える体操です。入浴中や入浴後の体が温まっているときに痛みの出ない範囲で実践しましょう。
指の体操1

(1)浴槽の中で、足の指を手の指と組むようにして、足の指を開く。

(2)余裕があれば足首をゆっくり回し、足のむくみも解消する。

指の体操2

(1)入浴後にタオルを足の指を使ってたぐり寄せる。

(2)痛みの出ない範囲で10回ほど繰り返す。

つめのケア

 毎日の入浴時に、せっけんを泡立てて、つめの周囲をよく洗う。入浴後はよくふき取って乾燥させると、つめの変型の原因になるつめ水虫を予防できる。


イラスト・大城戸恵子


(熊本日日新聞2006年12月12日朝刊)
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