| ★本人の意思を大切に |
熊本市・居宅介護支援事業所みゆきの里 浅井美栄子さん |
入浴拒否の原因は、三つのパターンが考えられます。
一つはしゅう恥心。衰えた体を他人や家族にさらしたくないという気持ちです。
二つ目は浴室の環境。デイセンターは体の不自由な方も安心して入浴できるように、シャワーチェアやスロープなどが整っていますが、自宅はどうでしょうか。
三つ目は認知症の症状。衣類の脱ぎ着など生活動作の忘れや、清潔観念の低下などが原因となります。
あなたのお母さまは、大変気丈で自立心を持った性格の方ではないでしょうか? もしそうなら、親のプライドとして、娘に自分の不自由な体を見せ、介助を受けるということに躊躇(ちゅうちょ)されているのかもしれません。娘に負担をかけたくないという気持ちもあるでしょう。
また、浴室環境は整っていますか? シャワーチェアなどの福祉用具は、介護保険を使って一割の負担金で購入できます。可能ならデイセンターに通う回数を増やすか、訪問介護を使って自宅で入浴してはどうでしょうか。
一番大切なことは、ご本人の意思です。お母さまがどんな生活を送りたいのか、娘さんからどんな援助を受けたいのかをよく話し合って、確認することをお勧めします。その上で、担当ケアマネジャーと相談し、介護保険を利用してはいかがでしょうか。 |
| ★お風呂環境快適に整えて |
熊本市・熊本リハビリテーション学院
作業療法学科長 陣内大輔さん |
入浴という生活行為は本来、清潔を維持し、疲れを癒やしてリラックスを得るものです。特に、日本人の湯船につかる習慣は、これらを促進するとされています。
ところが、本人の体調や入浴環境によっては、逆に疲労につながったり、浴室への移動や着脱衣、洗髪、洗体、浴槽の出入りなどの動作がおっくうになったりします。浴室の滑りやすさや、脱衣室と浴室の温度差などの環境が不安につながることもあります。
相談者のお母さまは、ご家族に介護の手間をかけさせたくないと思われているか、ご自宅での入浴行為や介護に不安があるのかもしれません。
家庭のお風呂環境は、健康な人が使うことを考えて作られています。冬場は脱衣室を暖かくするほか、着替えや洗髪の時などに座るいす(シャワーチェア)や、滑り止めのマット、浴槽に出入りする際の手すり、バスボードなどの福祉用具を使うと、入浴時の不安を減らすことにつながるでしょう。
お風呂環境を整えることにより、ご本人の入浴の不安と介護の手間が軽減でき、安全で安心して入浴を楽しめるようになります。福祉用具の選択や用具を使った介護方法などは、専門職を活用いただくことをお勧めします。 |
◆お悩み募集◆
相談ごとを400字程度にまとめ、住所、氏名、年齢、職業、電話番号を書いて、
〒860−8506 熊日文化生活部まで。
ファクス096(361)3290 メール kurashi@kumanichi.co.jp
掲載は匿名も可能です。採用分には薄謝進呈。 |
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(熊本日日新聞2007年2月27日付朝刊くらし面) |