| ★地域の「見守り」で安心感 |
阿蘇市地域包括支援センター 主任ケアマネジャー 橋本紀代美さん |
人は大きな病気にかからなくても、加齢とともに身体が弱っていきます。それまで何でもなかった階段が、手すりなどにつかまらないと上がれなくなったり、買い物の途中で休まなくてはならなくなったり、物の置き場所が分からなくなったり…。
こうした状況に気づいたとき、家族や周囲は不安になり「一人で大丈夫かな?」「火を消し忘れて火事にでもなったら大変だ!」と考え、「やっぱり都会で一緒に暮らそうか?」と相談にいたるケースも少なくありません。
ただ、高齢者の多くは「住み慣れた地域を離れたくない」と言われます。知らない街で友達を作るのは大変で、地域になじめるか不安だからでしょう。ご家族が実家に帰ってくることができればいいのですが、現実は難しそうです。
多くの市町村は、地域の人たちが一人暮らしや閉じこもりがちな高齢者の見守りをしていくことで、できるだけ住み慣れた家で安心して暮らせるような街づくりに取り組んでいます。少し物忘れがあっても毎日声掛けをしてくれる人がいれば、それは何にも代え難い「安心」となります。
さらに「老人日常生活用具給付事業」があり、自動消火器や火災警報器、電磁調理器などを給付しています。これらの環境整備で、かなりの安心感が得られると思います。
生活への支障が増えれば、市町村の介護保険窓口で要介護認定を申請し、通所サービスなどで多くの人たちと交流しながら暮らすことをお勧めします。同居の時期はその中で、かかりつけ医師や介護支援専門員などに相談しながら検討するといいでしょう。
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| ★まず介護保険の手続きを |
熊本市・グループホーム虹の家
管理者 村上まゆみさん 計画策定責任者 松尾靖代さん |
「物忘れ」には生理的(老化現象)なものと、病的(認知症)なものがあります。病的なものの場合は、その種類にもよりますが、進行を遅らせる薬もあります。また、接し方についてもアドバイスを受けることができますので、早めに専門医を受診してみてはどうでしょうか。
今後のお母さまの生活については、まず介護保険の手続きをすることをお勧めします。ケアマネジャーに相談し、デイサービスなどを利用し、人と接する時間を作ることで生活に刺激を与えることも必要だと思います。
また、「近所に頼れる親せきがない」と心配されていますが、今まで田舎で一人で生活されていたことを考えると、お母さまを気にかけてくださっている方や近所付き合いをしている方がいらっしゃると思います。近所の方もお母さまの生活を支える力として頼れる存在です。お母さまの状態を近所の方に話してみてはどうでしょうか。
早めの同居については、環境の変化がかえってお母さまを混乱させ、不安にさせてしまう可能性もあります。「心配だからすぐに同居」と結論を急がず、まずはいろいろなサービスを利用しながらゆっくり考えてみましょう。 |
◆お悩み募集◆
相談ごとを400字程度にまとめ、住所、氏名、年齢、職業、電話番号を書いて、
〒860−8506 熊日文化生活部まで。
ファクス096(361)3290 メール kurashi@kumanichi.co.jp
掲載は匿名も可能です。採用分には薄謝進呈。 |
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(熊本日日新聞2007年1月23日付朝刊くらし面) |