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イラスト・空知
 料理を食べてもらえない
 75歳の義母と同居していますが、私が作る料理を食べてもらえず困っています。最近、急に味にうるさくなり、以前は黙って食べていたものも「塩辛い」とか「薄すぎる」とか言って、なかなか満足してもらえません。おかずには、ほとんど手を付けてもらえないこともあり、栄養面も気になります。何か良い方法はないでしょうか。(主婦・48歳、熊本市)
≪アドバイス≫

  ★
一品だけ味を濃く…も一策

  孤独感、孤立感にも思いを
一品だけ味を濃く…も一策
玉名市・特別養護老人ホーム 「慈幸苑」副施設長 宮本美枝子さん
 まずは、食べていただけない理由をきちんと確認してください。言葉が足りずに相手の思いを理解できないことはよくあります。それでも原因が分からなければ、さまざまな視点から考えましょう。

  お母さまは寂しく一人で食事をしていませんか。家族と同じ食卓で食べていただくか、お嫁さんが一緒に食べてみてはいかがでしょうか。たまには手を抜いて、一緒に外食するのもいいでしょう。また、「昔取ったきねづか」で、食事を一緒に作ってみるのも一つの方法です。

  年を重ねてくると、体の働きも老化が進みます。味を感じる味らい(舌)機能が低下し、おいしいと感じていたものを物足りなく感じたり、だ液の分泌が低下して飲み込みにくくなったりします。汁物を添える、おかずを一品だけ味付けを濃くして食欲をそそる、器を変える、盛り付けを工夫する―なども一策です。

  また、虫歯が原因で痛みがあったり、入れ歯が合わず、うまくかめなかったりすることも考えられます。味を感じるには口の中を清潔にしておくことが大事です。

  もしかしたら初期の認知症かもしれません。しかし、まずは食事の環境や内容、口の清潔などの見直しから取り組んでみてはいかがでしょうか。

孤独感、孤立感にも思いを
熊本市・NPO法人「あやの里」代表 岡元俊子さん
 介護はまさに「相手への思い」に尽きます。お義母さまの気持ちになって食べたくない原因を挙げてみます。

  まず、病気はないか観察しましょう。うまく伝えられないのかもしれません。胃のもたれや腹部の不快感のほか、口の中に何かできていたり、かみ合わせが悪かったりしないでしょうか。薬物による味覚の変化も考えられます。

  次に、加齢による孤独感や孤立感に思いを寄せてみます。「自分に目を向けてほしい」「自分の気持ちを受け止めてほしい」という思いを、食事への不満という形で表現しているのかもしれません。お義母さまと一緒の時間や場面を多くし、ご主人の名前を出して「お義母さんの○○が食べたいというので作ってみました」と勧めることや、一緒に買い物をして、食事に興味や関心を持ってもらうのもいいでしょう。

  また、認知症の初期症状かもしれません。不快、不安、混乱、被害感など、周囲が気付かないイライラが潜んでいる場合があります。さりげなく声掛けをしながら、様子や行動を見てみましょう。

  食欲低下は水分摂取量の低下も伴い、脱水などの症状も引き起こしかねません。野菜たっぷりの温かいおじややスープ、好みの飲み物、甘い物などで、食欲を引き出す工夫をご提案いたします。
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ファクス096(361)3290 メール kurashi@kumanichi.co.jp
掲載は匿名も可能です。採用分には薄謝進呈。
(熊本日日新聞2006年12月26日付朝刊くらし面)
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