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イラスト・空知
 在宅介護の母、先行き心配
 母(95)はアルツハイマー病の診断を受けていて、片時も目が離せません。「家が一番よか」と言うので在宅介護を続けていますが、私には持病があり、いつまで体がもつか分かりません。近くに住む姉に預けても、家に母1人を残して平気で出掛けてしまいます。母も「あそこは地獄」と言って嫌がるので、姉はもう頼れません。私が入院することにでもなったら母はどうなるのか心配です。(主婦・56歳、熊本市)
≪アドバイス≫

  ★
「小規模多機能型」活用しては

  家族で腹を割った話し合いを
「小規模多機能型」活用しては
(熊本市・健軍くらしささえ愛工房所長の川原秀夫さん)
 「家が一番よか」と言われる認知症のお母さんの介護は大変だと思います。介護者の方のご病気も心配です。これからは介護保険のサービスを上手に活用しながら、お母さんを支えていただけたらと思います。お母さんには、今年四月にできた「小規模多機能型居宅介護」という新しいサービスをお勧めします。

 「家がよか」と思っていても、自宅で暮らし続けることは困難です。これまでの在宅介護は介護者の方の身を削るご苦労で成り立ってきました。そして、介護者が体を壊せば、本人が望まない施設入所や病院への入院となっていました。

 そのため、可能な限り自宅や地域の中で暮らし続けられるように「自宅で、施設と同じようなサービスが受けられる」制度が始まりました。本人や介護者の状況に合わせて、通い(通所サービス)を基本に、訪問(訪問介護)や宿泊(ショートステイ)を柔軟に、かつ適切に組み合わせて利用するサービスです。認知症の特性を踏まえ、小規模で、いつも同じ場所で、同じ顔ぶれの職員でお世話します。

 費用も施設のように何回利用しても同じです。要介護3で月額二万三千円程度(食費と宿泊費除く)になります。

 熊本市では九月までに十四カ所が開設しますが、利用は市在住の方に限られます。
家族で腹を割った話し合いを
(熊本市・NPO法人ワークショップ「いふ」理事長の星子邦子さん)
 認知症の家族を在宅で介護し続けることは、本当に大変なことです。しかも主たる介護者が病弱だったり、ほかに介護を委ねる当てがなかったりすると、不安は増幅します。

 今回の相談者の場合、母と娘の二人暮らしということですが、近くに住むお姉さんとの協力関係は取れていたようですね。安心して任せておける状況ではないようですが。

 ところで、デイサービスやショートステイなどの介護サービスは十分に活用されているのでしょうか。地域の居宅介護支援事業所のケアマネジャーさんに相談するなど、一人で介護を抱え込んで悩む前に、考えるべき対策はいろいろあると思われます。

 「家が一番よか」「あそこは地獄」という母親の発言は、本当に根拠のあるものでしょうか。お姉さんはどのように考えているのかも気になります。姉妹にとっては同じ大切な母親です。考え方や行動、表現の仕方に多少の違いはあっても、本質的な愛情は同じなのかもしれません。

 このまま、自分一人で介護を続けることは、自分自身のためにも、お姉さんのためにも良くない結果となるのではないでしょうか。

 まず、姉妹での腹を割った話し合いを持ち、地域の介護サービス利用も検討されることをお薦めします。
お悩み募集 
相談ごとを400字程度にまとめ住所氏名年齢職業電話番号を書いて
〒860−8506 熊日文化生活部まで。
ファクス096(361)3290 メール kurashi@kumanichi.co.jp
掲載は匿名も可能です。採用分には薄謝進呈。
(熊本日日新聞2006年8月22日付朝刊くらし面)
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