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アルツハイマー病の超早期診断
 軽度認知機能障害(MIC)から初期アルツハイマー病に移行する際の客観的な指標と基準値を探る前向き試験が、日本でも進められている。

 この試験は、国際的な臨床研究「ADNI」と呼ばれ、米国「US―ADNI」、欧州「E―ADNI」、オセアニア「A―ADNI」、日本「J―ADNI」で実施される。計画によると、日本では全国の医療機関30施設程度の協力を取り付け、男女600人を3年間追跡調査する。600人の内訳は、正常者150人、健忘型軽度認知障害患者300人、初期アルツハイマー病患者150人。

 この三つの集団から、血液や髄液のデータ、MRIやPETの画像データといった生体内の生物学的変化を定量的につかむための指標(バイオマーカー)に関する基準値を作成。

 治療薬の効果を評価するための最善の方法を探り、確立する研究になる。アルツハイマー病患者は、βアミロイドが脳に蓄積していることが特徴の一つ。

 これに着目して、βアミロイドとくンつきやすいプローブを投与。その分布を画像化する方法がある。アミロイド・イメージングと呼ばれ、アルツハイマー病を早期診断する有力手段とされる。

 既に普及しているFDG-PETは、脳内の糖代謝を画像化する検査。アルツハイマー病患者は、ブドウ糖の取り込みが低下しており、早期診断も可能とされている。

 アミロイド・イメージングの標準は、ポジトロン放射性アイソトープのZCで標識したピ辜cバーグ・コンパウンド・B(PIB)をプローブとするPIB―PET。

健常者、アルツハイマー型認知症、非アルツハイマー型認知症を対象にした研究過程で、PIBは他のプローブに比べて高感度でコントラストが高い。その半面、神経原線維変化の部分には集積しないという特異性を持っている。

 東京都老人総合研究所の臨床試験で、健忘型軽度認知障害の患者を対象にFDG―PETとPIB―PETの双方を試みたところ、PIB―PET陽性、FDG―PET陰性の患者で八カ月後から一年後の再検査でFDG―PET陽性に変わる症例があることが判明した。これらの患者が、初期のアルツハイマー病の可能性が高いとみられる。(南里秀之)

(くまにちコム「健康・医療」2007年8月28日付)
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