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改正介護保険法施行から1年 課題抱える地域包括センター
 2006(平成18)年4月に改正介護保険法が施行されて1年が過ぎた。市町村は地域の総合的な相談窓口として地域包括支援センターを設置しているが、新たな制度の下では業務量の多さや人手不足など、さまざまなひずみが生じている。

改正介護保険法の中核的機能を果たす地域包括支援センター=熊本市尾ノ上
 各種業務の中でも各センターが作業に追われているのが、改正法で新設された予防給付の対象となる要支援認定者(要支援1、2)のための介護予防ケアプランの策定だ。要支援者は浴槽への出入りなど、週に数回程度の介護が必要などとされ、要介護となる前の段階。

 ■不満の声も

 プランは原則、同センターでつくるが、居宅介護支援事業所にも委託できる。県高齢者支援総室によると、昨年十二月末現在のプラン件数は約一万五千百五十件。うち約八千四十件は委託していた。昨年末の調査時点では、今年四月にはプラン件数が約二万千六百件に増えると見込まれており、委託の見込みを差し引けば、同センターの専門スタッフ一人あたり三十九件を常時受け持っていることになる。

 中には一人のスタッフで、五十件以上のプラン作成を抱えているケースもあり、「地域包括支援センター=予防プランセンターになっている」と不満の声も上がっている。

 介護予防ケアプランの報酬が一件四千円と低い上、今年四月からは委託するプラン件数に上限が設定され、センターの負担は重くなる一方。熊本市にある地域包括支援センターのある職員は、「予防プランの作成に追われ、業務量の多さに驚いた」と言う。

 八代市では開設当初、市の直営一カ所だったが、今年四月から直営を廃止し、社会福祉法人など六カ所への委託にすべて切り替えた。直営時代は嘱託職員を含め十八人で実施していたが、業務量の多さから常時四十人のスタッフが必要との試算もあり、委託にしたという。

 同市高齢者支援課は「より地域に密着したサービスを提供するのが第一の理由だが、人員の確保が難しかったという背景もある」と説明する。

 ■他事業に支障

 プラン作成の負担は、センターの他の事業に支障を来しているという声もある。高齢者虐待などの権利擁護事業や認知症高齢者のための地域のネットワークづくりなどがあるが、プラン以外の業務への取り組みは「まだこれから」というセンターは多い。阿蘇市や下益城郡城南町の地域包括支援センターでも、地域のネットワークづくりは「二年目の課題」。県高齢者支援総室は「予防体制の構築に向け、県としても課題克服に向け支援していきたい」と話している。(田端美華)

  (熊本日日新聞2007年5月21日付朝刊)
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