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MRSA女子大生死亡訴訟 熊本市上告を断念 両親に謝罪
 熊本市民病院に入院した女子大生浦田奈緒さん=当時(21)=がメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に感染し、死亡したのは病院が感染防止策を怠ったためとして、両親が市に約七千百万円の損害賠償を求めた訴訟で、熊本地裁に続き福岡高裁でも敗訴した市は二十五日、上告しないことを明らかにした。

 同日、幸山政史市長と松田正和市民病院長が浦田さん宅を訪れ、両親に謝罪し高裁判決受け入れを伝えたという。

 市役所で会見した松田院長は「一、二審共に病院の過失責任を全面的に認めた判決である上、提訴から八年半という長い年月を費やしている」と判決を受け入れる理由を説明。「浦田さんや遺族にはMRSA感染を二度と起こさないよう、マニュアルを再確認しながら取り組んでいくことを約束した」と述べた。

 浦田さんの父貢さん(58)は「上告しないことには感謝したい。娘が亡くなって十年。結果的に勝ったが、娘が返ってくるわけではない。MRSA感染の要因は薬に頼り過ぎる医療にあり、関係者はその状況をあらためてほしい」と述べた。

 判決によると、浦田さんは一九九六年五月、アレルギー性血管炎のため市民病院に入院して、七月に点滴針を介してMRSAに感染。十一月、転院先の熊本大医学部付属病院でMRSA敗血症による多臓器不全のため死亡した。

 今月十四日の福岡高裁判決は、市民病院の過失責任を全面的に認めた一審判決を支持した。(奥村国彦)

 (熊本日日新聞2006年9月26日付朝刊)

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