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食品の効能評価 学会発足、食生活指針に
 病気の予防や改善に重要な役割を果たしているとされる食生活。いろんな健康食品などの科学的な評価は現在、特定の成分に着目して医薬品と同じ考え方で進められている。ただ、研究者の間からは「多くの成分から成る食品の場合、効能を適切に評価できていない」という意見も少なくない。

 こうした中、新しい評価の在り方などを多角度に研究する専門学会が国内で初めて発足した。食品学や栄養学以外に医学の研究者も参加し、成果を生活習慣病対策などにつなげたいとしている。

 この学会は「食の効能評価学術研究会」(会長・菅原努京都大名誉教授)。昨年秋に準備会を作り会の方向性などを話し合ってきたが、九月二日に設立総会と記念シンポジウムを東京都港区の明治記念館で開き正式にスタートした。

 健康食品に関して、厚生労働省が昨年導入した保健機能食品制度は、「特定保健用食品」と「栄養機能食品」。特定保健用食品は、体の生理的機能などによい影響を与える食品を個別に許可している。一方、栄養機能食品は、健康維持などに必要な栄養成分を含んだものを必要量取るのが難しい場合に補給できるよう、規格基準に合う製品に表示を認めている。

 制度の背景には、機能性食品の研究の進歩がある。シンポジウムで、東京大大学院農学生命科学研究科の上野川修一教授は「抗がん、抗アレルギーといった免疫系の機能、抗うつ、抗アルツハイマーなど神経系の機能、さらに抗老化機能など、次世代の機能性食品のジャンルはますます広がるだろう」と講演した。

 特定保健用食品は、血圧や血糖値、コレステロール、中性脂肪などを指標に、これらを改善する効果があるかの評価結果を基に、「血圧が高めの人に」などと表示されている。

 機能性食品のジャンルが広がれば当然、新たな指標も必要になる。現在、例えば免疫力の向上を示す指標として、リンパ球や生理活性物質のサイトカイン、抗体の量などさまざまなものが調べられているという。

 上野川教授は「ある成分や食品の摂取で、こうした指標が改善することが証明できれば、より幅広い食の効能評価が可能になる。急速に進む病気の遺伝子解明と合わせれば、最適な食生活の指針作りなどにつながるかもしれない」と予測している。

  (熊本日日新聞2002年10月1日付夕刊)

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