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不安に寄り添い共に悩む
NPO法人ささえあい医療人権センターCOMLの辻本好子代表に聞く
―患者情報室の役割は。
NPO法人ささえあい医療人権センターCOML代表の辻本好子さん
患者が自分で医療を選ぶには、情報が必要。だが、情報は医療者側からの“一方通行”だし、情報があるだけでは、自己決定はできない。患者の不安に寄り添うために支援する環境が必要になる。
自分が受けたい医療を、自分の言葉で語れるようにすることこそ、患者中心の医療。患者自身につかず離れず、一緒に悩み、ともに考えていきたい。
―患者が持つべき心構えは。
医療にはミスが付きもの、百点満点はないと自覚すべきだ。さらに、病気を自分の“持ち物”として引き受ける覚悟も必要。どういう医療を受けたいか医師に伝え、やりとりできる患者になる。こういう意味で患者には、自立と自律、成熟が求められる。
私自身、乳がん患者だが、告知された時は、やはり情報が欲しかった。患者が自分の病気を、よく知らないのは無責任だと思う。分かろうとする態度があれば、医師とのコミュニケーションもうまくいくのではないか。
論議になった混合診療について、研修医もほとんど知らないほど、医療制度は分かりにくい。消費者として高いお金を出し、医療を買っているという認識を持ちたい。
―これまでの手ごたえは。
日本製薬工業協会の協力で、パンフレットが増えたのは予想以上の成果。患者同士の交流はあまりないが、受診した患者に情報室を紹介する医師も出てきた。どこにでも情報室ができるよう、ここを踏み台にしてほしい。そのための種まきをしている。
―今後の課題は。
倍のスペースが欲しいし、PRも必要。利用者によるサロンのような雰囲気の患者会もつくりたい。医療費など、医療制度を知る機会を提供することも新たな役割になる。
これまで“お任せ”、受け身の医療を受けてきた世代も多く、いまさら勉強、自分で決めるといっても実際は難しい。患者も医療者も意識は一気呵成(かせい)には変わらない。小さな変化を地道に積み重ねていくことでしか、日本の医療は変えられないのではないだろうか。
(熊本日日新聞2005年1月16日付朝刊「サンデー特報」)
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