くまにち.コム  
3大生活習慣病やこころ、こどもの病気など、最新治療法や先端医療の現状をお伝えします。  
   
ホーム > 読むクスリ > こころ一覧 >   
読むクスリ
メール健康相談
休日在宅医 お役立ちリンク
お知らせ
フリーワード検索

     
肥後医育塾
笑顔ヘルCキャンペーン
メディカルネット
デリすぱホームドクターガイド




「かけがえのない命」伝える
 自殺予防シンポジウムを企画 県難病者支援の会会長の宮崎文さん
◇みやざき・あや 県難病相談・支援センター相談員。49歳
 全国の年間自殺者が7年連続で3万人を超え、深刻な社会問題となる中、自殺者を少しでも減らそうと、県難病者支援の会が2月4日、自殺予防のシンポジウムを計画している。自殺予防を掲げた市民レベルの取り組みは珍しく、関係者の期待も大きい。同会の宮崎文会長に、シンポジウムの意義などについて聞いた。(本田清悟)

 ―自殺者が年間3万人を超える現実をどう受け止めるか。

 「3万人ということは1日80人。それ自体、すごい数だが、これには一命をとりとめた人は含まれていない。3万人が亡くなれば、10万人といわれる遺族が悲しみを背負うことにもなる。悲しみを抱えながら、遺族が自分の人生を取り戻すのに、どれほどの時間と努力が必要か。それを考えると、決して3万人だけの問題ではない」

 ―シンポジウムを企画したきっかけは。

 「昨年6月、県難病相談・支援センターが開設され、記念のシンポジウムがあった。生きたくても生きられない、そうした人たちの存在を知って、私も『元気な人が自らの命を絶つのはもったいない』と、心を動かされた」

 「もう1つは個人的な経験。私の人生と自殺は無縁と思ってきたが、小さなつまずきでうつ病になり、死のうとまで考えた。しかし、いざ自分がそういう状態になったとき、どう対処していいか分からない。教えてくれる人もいない。だれでもなりうるからには、専門家や体験された人の話を聞くのは、大事なことかなと…」

 ―自殺予防に市民レベルで取り組む意義は。

 「市民がやって本当に意味があるのか、最初は悩んだ。ある精神科医に相談した時、『うつ病は治る』『かけがえのない命』という、この2つのことを伝えてほしいと言われた。それだったら、できそうな気がした。私たちは悩みを聞くプロではなく、専門家につなぐ糸電話の糸。ドクターや行政関係者とも顔見知りになれればと思う」

 ―自殺問題はタブーとされてきた。

 「個人的な問題であることと、自然の摂理に反した死ということで、遺族も口をつぐんでしまうところがあった。私も最終的には個人の問題だと思うが、だれかの支えがあったり、共感し合える人がいたら、これまでも死ななくて済んだケースはあったはず。生きようという希望が1%でもあれば、手を差し伸べる意味はきっとある。遺族のケアも含め、この問題は社会全体で受け止めるべきだ」

 ※シンポジウムは2月4日午後1時から、県立劇場地下大会議室で。体験発表や座談会などがある。前売り券1000円。問い合わせは宮崎さん(電)096(371)0768、県難病相談・支援センター(電)(331)0555。

 (熊本日日新聞2006年1月25日付朝刊「Newsインタビュー」)

 
  無断転載は禁じます。
掲載の記事、写真等の著作権は熊本日日新聞社または、各情報提供者にあります。
Copyright Kumamoto Nichinichi Shimbun
  (c) 熊本日日新聞社 〒860-8506 熊本市世安町172