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| 前立腺肥大症の手術 レーザーで組織を蒸散 |
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残尿感はあるものの、尿は出にくい、夜中にやたらトイレに行きたい…。こんな症状を訴える中高年の男性が急増中だ。前立腺肥大症の患者だが、ここ2、3年、体の負担が小さいレーザー手術が普及、術後成績も従来の外科手術と同等という。
前立腺は、精液成分の一部をつくる生殖器。膀胱(ぼうこう)から伸びる尿道を取り巻いている。前立腺肥大症は、この前立腺が肥大化して尿道を圧迫、排尿障害を起こす。原因はよく分からないが、アンドロゲンという男性ホルモンの関与説が有力とされる。
■80歳以上は80%
厚生統計協会の調査では、患者は1987年の13万5000人が、2002年に39万8000人と3倍近くになった。高齢者の増加が主因とみられる。年代別は50歳以上に多く、60歳以上で50%以上、80歳以上では80%近くが患者という。
症状の進行は、夜間のトイレ回数が増える、尿が出にくく、勢いがない(第1病期)、排尿困難が強くなり残尿が発生し残尿感がある(第2病期)、昼夜を問わずトイレ回数が増える、1回当たりの排尿時間が長くなる半面、尿がまったく出ないこともある(第3病期)。放置しておくと、腎不全の併発や、細菌感染など、命にかかわることも。
診断では、WHO(世界保健機構)が作成した国際前立腺症状スコアが使われる。残尿感や排尿の頻度、就寝中の排尿回数などを点数化し、軽症、中等症、重症と評価する。手術は中等症以上が対象となる。
九州大付属病院の泌尿器科などによると、一般的な手術は、下半身の麻酔後、内視鏡をおしっこの出口から挿入し電気で前立腺を切除する。経尿道的前立腺切除術(TURーP)と呼ばれ、比較的安全とされる。
ただ出血があり、輸血が必要な場合も。術後に痛みが残り、尿を排出させる尿道カテーテルを3日〜7日間入れておく必要がある。医師の熟達度によって肥大組織が残ってしまうこともあり、残存組織が再肥大化する可能性がある。また開腹して、前立腺を摘出してしまう方法もある。
■低い再肥大の可能性
一方、ここ2、3年増えているのが、高出力のホルミウムレーザー装置を使った治療。
レーザー手術は1990年、尿道からヤグレーザーというレーザーを前立腺に照射し、肥大化した組織を高温に加温して凝固壊死(えし)させる方法が生まれた。ところが手術後、尿道が閉じた状態が長く続くなどの弊害があり、デビューから4年持たずに消えた。
その後登場したのが、水にのみ吸収されるホルミウムレーザー。深達距離が0・4ミリと浅く、泌尿器手術に適している。レーザー出力装置に付けた側射ファイバーで肥大化した前立腺を照射し組織を蒸散させる。これにより前立腺の部分に空洞ができ、術中の出血もほとんどない。術後挿入する尿道カテーテルも短く、大抵は翌日に抜くことができる。
また直射ファイバーによって前立腺組織を切除、核出して膀胱に落とし込む方法もある。前立腺の核出手術のため残存組織は少なく、再肥大の可能性は低い。適応となる前立腺のサイズは原則200グラム以上。TURーPができない心臓疾患併発患者なども適応できる。
国際前立腺症状スコア |
WHO(世界保健機構)作成 |
採点 0〜7点・軽症例、8〜19点・中等症例、20点〜・重症例 |
症 状 |
なし |
5回に
1回未満 |
2回に
1回未満 |
2回に
1回 |
2回に
1回以上 |
ほとんど
いつも |
| 排尿後にまだ残っている感じがある |
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| 排尿後2時間以内に、もう1度トイレに行く必要がある |
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| 排尿の途中で、尿が途切れる事がある |
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| 尿意を催すと、我慢するのが辛い |
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| 尿の出る勢いが弱い事がある |
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| 排尿を始める時、いきむ必要がある |
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| 就寝中、何回くらい排尿に起きるか? (起床時の排尿は除く) |
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(熊本日日新聞2006年6月28日付「夕刊メディカル」)
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