



|
| 50歳からPSA検査 前立腺がんの発見簡単に |
 |
 |
 |
男性の前立腺がんが、急速に増えている。高脂肪食の摂取など食事の欧米化と人口の高齢化が進んでいるため、二〇二〇年には罹患(りかん)者数が、トップの肺がんに並ぶと予測されている。
前立腺がんは、初期の自覚症状がほとんどない。かつては末期になって、骨に転移した状態で分かり、寝たきりになる患者が多かった。ところが、今はがん検査の中では最も感度の高いPSA検査がある。
前立腺は、男性のぼうこうの出口のところにある器官。大きさはクルミ大。尿管を取り巻いている。PSAは前立腺特異的抗原(Prostate Specific Antigen)の頭文字を取った。前立腺の分泌液中にあるタンパク質で、普段は前立腺の外に出ることはない。
がんの発生などにより、組織の構造が崩れると血管の中に漏れ出てくる。PSA検査は、この極めてわずかなタンパク質を敏感にとらえる。少しの血液を採取するだけの簡単な検査で、スクリーニングができる。
正常値は4未満。4〜10がグレーゾーン。10以上はがんの可能性があり、前立腺を針で刺して組織を取り出す生体検査をして確定診断する。
日本では、前立腺がんで亡くなった三波春夫さんの長女八島美夕紀さんが二〇〇二年末、「三波春夫PSAネットワーク」(東京都千代田区)を設立。前立腺がんの早期発見、早期治療のため、PSA検査の普及に力を入れ、専用電話やインターネットで受検者の報告を受け付けている。
五年目に報告者の数を三波さんの語呂(ごろ)に合わせた三十七万三千八百六十人にするのが目標だが、既に二十万人を超えている。
しかし日本でPSA検査を受検しているのは、まだ一割前後にとどまっているという。前立腺がんの進行は非常にゆっくりしている。早期に発見できれば、手術や放射線、経過観察、内分泌療法の中から、年齢に見合った最適の治療法を選択できる。
最近は健康診断の選択項目にPSA検査を入れる会社や市町村が増えている。人間ドックで実施する健診施設も少なくない。
同ネットワークは「五十歳になったら、年一回、定期的にPSA検査を受けていくことが、万一の場合の治療法の選択にも役立つ。家族(両親や子供、兄弟)に前立腺がんの患者がいたら、四十歳を過ぎたら定期的にPSA検査を受けてほしい」と訴えている。
(熊本日日新聞2004年9月22日付「夕刊メディカル」 ) |
|
 |
 |
 |
|
|