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| 産科教授、熊本大医学薬学研究部で2年以上空席 |
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熊本大医学薬学研究部の産科教授が二年以上、空席になっている。旧国立大の産科婦人科教授は一人制が大勢だが、熊本大付属病院の倉津純一院長は「産科医不足は深刻。熊大は二人制なので早く教授を公募して、医師を供給する大学病院の役割を果たしたい」と意欲的。一方、研究部トップの原田信志部長は「全学の教職員定員削減計画との兼ね合いがあり、産科、発達小児科、腫瘍[しゅよう]医学の教授は公募を留保中。産科だけを特別扱いできない」と慎重姿勢、考えが隔たっている。
話は二〇〇三年四月の組織改編に遡[さかのぼ]る。熊本大大学院の医学部と薬学部は統合、医学薬学研究部になった。この時、産婦人科は産科と婦人科に分離。教授も二人制になり、岡村均教授は産科教授に就任。婦人科教授は空席だったが、〇四年九月、公募、教授選挙の結果、片渕秀隆婦人科助教授(当時)が教授に就いた。
その後〇六年三月、岡村教授が定年退官。空席になり、公募、教授選挙をした。しかし該当者がなく、以降は公募せず、今後もしないという。
この状態に熊本大副学長を兼ねる倉津院長は「産科教授を空席にしておくのはもったいない。優秀な教授を就けて、若い産科医を育成するのは熊大の義務と責任」と力説する。
一方、原田部長は定員削減計画(〇四〜〇九年度)で医学薬学研究部の教授三ポストが削減対象になっている点を挙げ、「「産科、婦人科の教科書は『産婦人科学』の一冊。産科は准教授がいる。最近は診療科を臓器別に細分化し過ぎた弊害が指摘されている」と強調する。大学本部は「教授ポストの扱いは一義的には研究部の判断。ただ定員削減計画は柔軟性を持たせており、学長が個別対応する例もある」(総務部)と話す。
厚労省は〇九年四月、医師臨床研修制度を見直す。大学病院に限り、医師不足が進む救急や産科、小児科などに特化した独自の臨床プログラムを認める。背景には、地方を中心に研修医が大都市圏の有名病院に流出、地元大学病院離れがある。結果、大学病院自体が医師不足になり、派遣先病院の医師を引き揚げ、地域医療が空洞化。日本産科婦人科学会の調査に対し、熊本県では保健所単位の二次医療圏で中核的な八病院が「産科婦人科の緊急派遣が必要」と回答している。(南里秀之)
(熊本日日新聞2008年7月24日付朝刊)
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