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| 保険料も地域格差 医療費削減を競わせる |
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| 全国健康保険協会誕生後は熊本支部になるとみられる熊本社会保険事務局事務センター=熊本市水前寺1丁目、水前寺センタービル
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政府管掌健康保険(政管健保)の保険者を国と切り離し、公法人の全国健康保険協会に移行するまで半年近く。保険協会誕生後は都道府県別の支部に分割され、独立した保険財政の運営を迫られる。
協会設立当初は保険料率は全国一律だが、一年以内に各都道府県の医療費の高低を保険料率に比例させる。保険料率に地域格差を生じさせ、医療費の削減を競わせる厚労省の思惑がある。
■熊本支部は37人
全国健康保険協会の設立は十月一日。原則、会社単位の健康保険組合(健保組合)に未加入の被用者の健康保険事業を手掛ける。トップの理事長は任期三年で厚労相が任命。協会の予算や事業計画などは運営委員会が決める。運営委員は任期二年。厚労相が任命する事業主、被保険者、学識経験者の代表三人ずつ計九人でつくる。
協会は二年毎に五年間の収支見通しと準備金の積み立てを義務付けられる。借り入れは厚労相が認可し政府が保証。保険料率は現行の政管健保の66〜91%を、健保組合と同様の30〜100%にする。
都道府県支部には、全国協会の運営委に相当する評議会を置く。支部長が委嘱する事業主、被保険者、学識経験者の各代表三人ずつが評議員になり、保険料率の変更などを審議し支部長に意見を伝える。評議員の任期は二年。保険料率は、支部長が理事長に申し出、理事長が厚労相の認可を受ける。
保険協会の職員は非公務員。社会保険庁からの横すべり千八百人と民間から採用する三百人の計二千百人程度。熊本支部には三十七人程度が配属され、熊本社会保険事務局事務センター(熊本市)を支部にする案が有力だ。
ただ協会の設立を待たず、四月から生活習慣病の予防を目的に、七十五未満―四十歳以上を対象にした特定健診・特定保健事業が始まる。熊本県の政管健保は、被保険者三十三万人、被扶養者二十八万人の計六十一万人(一月末現在)。うち特定健診の対象者は二十四万五千人。医療保険者別では市町村国保の三十九万八千に次ぐ大集団で、熊本県の医療費の増減に大きく影響する。
■98%が百人未満
熊本社会保険事務局の調べでは、政管健保の生活習慣病健診の受診率は一月末現在、被保険者44%、被扶養配偶者3・8%。これを〇八〜一一年度の“助走”後、一二年度に被保険者と被扶養配偶者合わせた受診率を70%に引き上げるという。
「被保険者の受診率は、労働安全衛生法が定める事業主健診の受診率が20%と推計されるため、双方合わせると64%。また市町村国保の住民検診の受診率が40%程度なので、そちらを受診している被扶養配偶者もいる。一二年度の70%は達成できない目標ではない」。熊本社会保険事務局の保険課職員は強気に見通す。ただ健診の自己負担は保険財政の強弱に左右される。基盤が弱いと、受診者の高負担は避けられない。
政管健保は法人なら常勤社員一人でも強制加入の対象になる。熊本県では〇七年九月現在、二万二千三百十一事業所が加入し、97・9%までを社員百人未満の事業所が占める。一方、人口十万人当たり病床数二千三百四十七・五床は全国三位(〇六年)、平均在院日数四十七・〇日は全国六位(〇五年)、住民一人当たり医療費八十八万七千百一円は全国十位(〇五年)…。全国トップ・テン以内が少なくない。
保険財政の基盤が弱い半面、地域医療は保険料アップにつながり易い構造になっている。
(熊本日日新聞2008年3月26日付夕刊メディカル)
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