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地域医療“火の車” 県内13自治体病院が赤字 06年度決算
医師不足が深刻な自治体病院。経営にも影を落としている=山鹿市立病院
 県内十九の自治体病院のうち、三分の二にあたる十三施設が〇六年度決算で赤字となった。経営の健全度を示す経常収支比率は平均で96・6%と過去五年間で最低。診療報酬引き下げのほか、各施設とも、深刻な医師不足による収益減が経営に影を落としている。

 県がまとめた各病院の決算によると、荒尾市民病院が六億六千七百万円の赤字だったほか、公立玉名中央病院が五億七千六百万円、山鹿市立病院が一億九千二百万円、熊本市民病院が一億三千六百万円、植木町の植木病院が一億二千二百万円の赤字となった。

 阿蘇中央病院、天草市立牛深市民病院、同栖本病院、同新和病院、山都町の蘇陽病院、小国公立病院が八千四百〜千二百万円の赤字で、十三病院の赤字総額は十九億千三百万円。

 経常収支比率が過去五年で最低となったほか、医業に絞った収支比率も93・4%と同じく最低の数字で、採算性が一段と悪化した。

 各病院は組織改革や人件費抑制などで経費節減に取り組んでいるが、同年の診療報酬改定(マイナス3・16%)で収益が減少したほか、大学への引き揚げなどによる医師不足が大きく響いたとしている。

 山鹿市立病院は「ここ十年ほどで医師八人が減っており影響は深刻」。荒尾市民病院も〇六年に五診療科の九人が減るなどし、他の多くの施設も慢性的な医師不足。「医師一人の医業収入は年間一億円」とされ、収益減に大きく響いた。「地方の基幹施設として不採算部門も維持せざるを得ない」面もあるという。

 累積赤字がある施設も十五病院に。最多は荒尾市民病院の二十八億五千三百万円で、十五病院の合計は前年度比十三億九千四百万円増の九十九億六千七百万円となった。

 一方で、他会計からの繰り入れは計三十五億三千万円に上った。

 国は昨年末、公立病院を持つ自治体に〇八年度内の改革プラン策定を要請。再編や機能見直しの検討も進むと見られているが、「高齢化が進むなか、交通手段に乏しいお年寄りの医療環境などに格差が出かねない」という指摘もある。(松岡茂)

 (熊本日日新聞2008年3月8日付朝刊)
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