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| 健診・保健指導プログラム(中) ウエストなど新たに追加 |
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四十歳から七十四歳の人の基本健康診査が来年四月、メタボリックシンドローム(内蔵脂肪症候群)の概念を採り入れた特定健康診査に切り替わる。健診項目に腹囲(ウエスト)が新たに追加されるほか、採血して調べる脂質代謝や糖代謝、尿、腎機能で“出入り”があるため、混乱が起こる可能性もある。
メタボリックシンドロームの国内診断基準と概念は、内科学会や動脈硬化学会、糖尿病学会、肥満学会、高血圧学会、循環器学会、腎臓病学会、血栓止血学会の八学会でつくる「診断基準検討委員会」が策定、〇五年四月の内科学会総会で公表した。
■3つの根拠
まずウエストが男性八十五センチ以上、女性九十センチ以上。または内蔵脂肪面積が男女とも百平方p 以上が前提になる。これに、高脂血症、低HDLコレステロール血症、高血圧症、空腹時高血糖の二項目以上を満たすと、メタボリックシンドロームだ。
では、なぜメタボリックシンドロームを標的にした対策が有効か。三つの根拠が挙げられている。一つ目は、肥満者の多くが複数の危険因子を併せ持っている。肥満と糖尿病、高脂血症、高血圧症の三疾患でみると、肥満のみ約20%、一疾患約47%、二疾患約28%、三疾患約5%。肥満者の約80%は何らかの疾患を持っているわけだ。
二つ目の根拠は、危険因子が重なるほど、脳卒中、心疾患発症の危険度が増す。危険因子が皆無の人の心疾患発症危険度を一・〇とした場合、危険因子を二つ持つ人は五・八、危険因子三―四の人は三五・八に跳ね上がる。
根拠の三つ目は、生活習慣を見直し内蔵脂肪を減らすと危険因子のすべてが改善する。高血糖、高血圧、脂質異常をそれぞれに治療するのでなく、根本の内蔵脂肪を減らし解消することで、関連する疾患はすべて改善する。
この考え方を基に、特定健康診査の健診項目は、メタボリックシンドロームの診断基準と突き合わせている。ウエストとLDLコレステロール値の測定を追加する半面、総コレステロール値、尿潜血、血清クレアチニン値の測定を廃止する。
■根強い異論
総コレステロール値は、脂質代謝異常が分かる指標と認められなくなったためだ。その一方、LDLコレステロールは、心血管疾患の独立した危険因子の判定指標になるのが分かった。
尿潜血は尿タンパクを検査するため、必ずしも必要ないとされて廃止。血清クレアチニンは腎機能異常を診るためだったが、腎機能障害の発生リスクは尿タンパクや血糖、血圧などの測定で分かるとして原則止める。
さらに空腹時血糖値とヘモグロビンA1c(エー・ワン・シー、糖化ヘモグロビン)の測定は、どちらかの選択制になる。ともに糖代謝を診るためだが、空腹時血糖値は検査日の二日〜三日前ぐらいから“節制”すると正常値の範囲に入る人が多い。この値が正常といって糖代謝も正常と断じるのは難しい。血液の赤血球中のヘモグロビンと結合したブドウ糖は赤血球の寿命が尽きるまで離れない。この結合割合のヘモグロビンA1cを調べると検査前一カ月〜二カ月の血糖値の状態が分かる。
どの健診項目も学会の最新のコンセンサス(合意)を採り入れた。ところが、肝心のウエストサイズを巡っては根強い異論がある。
(熊本日日新聞2007年7月11日付夕刊) |
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