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| がん対策基本法(下) 各圏域に拠点病院づくり |
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一九八一年、「がん」が「心臓病」を抜き日本人死因の一位になった。以来、二十五年間、トップを“独走中”だ。年三十万人以上ががんで亡くなっており、ほぼ三人に一人はがんが死因になっている。
これに、がんが直接の死因ではないものの、生涯のうちがんに罹(り)患する可能性があるのは、男性が二人に一人、女性が三人に一人とも推計される。
■死亡数32万人
ここ十年ほど、がんの疾病構造が変化している。食事が欧米化し、社会の高齢化が進んでいることが背景にある。かつて、がんの代表は「胃がん」だった。これが、男性では「肺がん」や「肝がん」、女性では「肺がん」や「乳がん」が増えている。
がん検診や医療機器の普及で早期発見、早期治療が望めるほか、塩分控えめの食事が胃がん減少につながっている。半面、喫煙や排ガスなどが、肺がんの増加に影響しているという。
厚生労働省の人口動態統計(確定数)を基に、日本対がん協会(東京都中央区)は毎年、都道府県別のがん死者数と死亡率を作成している。最新の二〇〇五年は全国の死亡数三十二万五千九百四十一人(男十九万六千六百三人、女十二万九千三百三十八人)。人口十万人対比の平均死亡率は二五五・一人。男三一五・四人、女一九七・七人。男性は女性の一・六倍がんで亡くなる。
部位別十種類では、トップは肺がん六万二千人、二位は胃がん五万人、三位は大腸がん四万人、四位は肝がん三万四千人、五位は膵がん二万二千人だった。
■ワースト10に5つ
熊本県の死亡数は五千二十五人(男二千八百七十八人、女二千百四十七人)。人口十万人対比の平均死亡率二七二・八人、男三三二・〇人、女二二〇・一人。全国順位は平均二十一位。男二十六位、女十七位。決して胸は張れない数字だ。しかも全国に先駆けて一九八〇年に死因のトップに立った。
部位別の十種類を人口十万人対比の平均死亡率でみると、全国ワーストテン内に五つもある。まず子宮がんが一〇・三人で六位。悪性リンパ腫八・八人、白血病(血液がん)八・一人、前立腺がん二一・一人の三つが全国八位。そして肝がんが三六・五人で全国十位。
肺がんも平均は二十二位だが、女性に限ると三〇・六人でワースト六位。一位山口、二位長崎、三位福岡、四位鹿児島、五位和歌山。九州は肺がんで亡くなる女性が少なくない。
半面、熊本県が誇れるのは胃がんの死亡数。平均、男女とも全国四十六位。大腸がんの男性も四十四位と健闘している。
厚生労働省は、がん診療地域連携拠点病院を指定、がん医療の均てん化を狙っている。拠点病院は二次保健医療圏に一施設が目標。熊本県は二次保健医療圏十一圏域に対し、熊本大付属病院、熊本市立熊本市民病院、熊本労災病院、人吉総合病院の四施設。二次医療圏でみると、宇城、有明、鹿本、菊池、阿蘇、上益城、芦北、天草の八圏域が拠点病院の空白地だ。
「各圏域の拠点病院と呼ばれるところは、地域医療の担い手でもある。がん医療は大切だが、専念したくてもできないのが現状だ」。複数の拠点病院の医師は率直に明かす。
(熊本日日新聞2007年5月2日付夕刊メディカル) |
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