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アスピリンの脳・心血管系疾患の発症予防効果を調べる臨床試験開始
 独バイエルヘルスケアー社は、オーストリア・ウィーンで開かれた欧州心臓学会議で、アスピリンの脳・心血管疾患の発症予防効果を調べる国際大規模臨床試験を、中程度の脳・心血管疾患のリスクを持つ1万人以上の患者を対象に開始する、と発表した。

 アスピリンは、合計約10万人の患者を対象にした6つの主要な1次予防試験の副次分析で脳・心血管系疾患の既往歴がない患者の初発の心筋梗塞(こうそく)のリスクを23%、最新のウイメンズ・ヘルス・スタディでは初発の脳卒中リスクを17%それぞれ抑制した。若い女性では初発の心筋梗塞や心血管系死亡に関してメリットはなかったが、65歳以上の女性では心筋梗塞や脳梗塞を含む主な脳・心血管系疾患を予防した。

 今回の国際臨床試験は、「アライブ試験」と呼ばれる。ドイツ、イタリア、スペイン、英国、米国の5カ国で、およそ5年間実施される。400以上の医療機関から約12、000人の参加者を登録、毎日、低用量のアスピリンを投与する。

 プライマリーエンドポイント(主要評価項目)は、非致死性の心筋梗塞と疾患脳卒中、脳・血管死(致死性の心筋梗塞と脳卒中を含む)が最初に発症した時期の評価。7月に米国で最初の参加者が登録された。試験の終了と結果の公表は2013年中としている。

 世界では少なくとも毎年2、000万人が心筋梗塞や脳卒中を発症。多くの患者は、継続的な治療を必要とし再発と死亡のリスクを抱えている。このため脳・心血管系疾患の最初の発症予防が重要になる。アスピリンは安価なため、直接的、間接的に医療費と介護費の削減に役立っている。

 参加者は、4つのリスク測定法の要素を組み合わせて決定。中程度のリスクとは、10年間の脳・心血管疾患の発症リスクが20〜30%、10年間の冠動脈性心疾患の発症リスクが10〜20%と定義されている。(南里秀之)

(くまにちコム「健康・医療」2007年9月6日付)
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