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ニコチン依存症の新治療薬 脳に作用 禁煙手助け
 脳のニコチン受容体に作用し、ニコチン依存症患者の禁煙を手助けするまったく新しい内服薬が日本で使えるようになった。ファイザー(東京)のチャンピックスで、五月から発売されている。日常診療で禁煙できる機会が増えると期待されている。

 この薬は脳の神経細胞にあるニコチン受容体と結合し、たばこ成分のニコチンを遮断する。同時に、満足させる神経伝達物質ドーパミンを少量放出して、たばこが欲しくてたまらない切望感や、不安、不眠など離脱症状を減らす。既存の禁煙補助剤のガムとパッチがニコチンを補充する方法なのとは仕組みが異なる。

 欧米で二〇〇六年に承認されてから六十カ国以上で販売され、五百万人が使っている。日本でも一月に承認されていた。  日本の試験では、服用中の禁煙率は65%、一年後の持続禁煙率は35%だった。禁煙すると離脱症状が起きやすいが、チャンピックスでイライラ感などは減っていた。欧米の比較でニコチンのガムやパッチより持続禁煙率は二倍近かったという。  国内の臨床試験では、吐き気が出たが、副作用は軽く、中止したのは2%だった。うつ状態や自殺との関連が米国で指摘されており、患者の精神状態を十分観察して使うよう「注意」が必要だ。

 十二週間毎日、量を段階的に増やして錠剤を飲む。保険が適用され、自己負担は約一万八千円。たばこ代より安上がりだが、ニコチンパッチの一万二千円よりは高い。

 大阪府立健康科学センターの中村正和部長は「ニコチンパッチと並んで第一選択処方薬となる。喫煙はニコチン依存症で、意志だけでやめるのは難しい。欧米と比べて日本は禁煙治療がまだ少ない。ぜひ治療を受けてほしい」と話している。



 (熊本日日新聞2008年6月7日付朝刊)

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