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不妊治療の心構え 早めに受診して 精神的ケア大切
熊本大付属病院の岩政仁医師に聞く
 熊本大付属病院の岩政仁医師に不妊治療の基本的な流れや心構えなどを聞いた。

 日本産婦人科学会は「不妊」の状態について「赤ちゃんを望んで妊娠しない期間が2年以上」と定めているが、1年くらいで治療を始める場合も多い。女性の年齢が高くなるにつれて妊娠に成功する率が下がる。岩政医師は「25歳と35歳では、赤ちゃんを得る確率が2倍くらい違う」と早めの受診をすすめる。

 不妊の原因は「おおよそ男女半々の割合」。男性は精子の量や質、運動に問題がある場合のほか、勃起(ぼっき)障害などがあるという。ただ、実際の検査や治療は女性側に比重がかかってくることが多い。「2人の問題と考えないと治療は続かない」と、岩政医師はカップルでの来院を1回は求める。

 基本的な検査は、内診と血液・尿採取、超音波、卵管造影などで、男性は精液を採取する。基礎体温を計り、排卵時に性交し子宮頸管に届いた精子の運動をみる性交後試験(フーナーテスト)をする場合もあり、検査期間は1〜2カ月かかる。

 検査で分かった不妊原因を取り除くことから始まるが、検査しても異常が見つからない場合もあるという。まずは自然な形での妊娠の確率を上げる治療となるが、基礎体温や超音波検査に基づいて医師に排卵日を指定してもらう「タイミング法」や排卵誘発剤の服用が一般的。濃度と運動率を上げた精子を直接子宮内に注入する「人工授精」を行う場合もある。

 さらに「腹腔(ふくくう)鏡」という内視鏡を下腹部に差し込み、子宮周辺や卵管の状態、子宮内膜症の程度を調べ治療することも。全身麻酔で数日間の入院が必要になるが、腹腔内の洗浄や一部病状の処置を同時に行うことで、妊娠の確率を高めることができる。

 ここまでの治療は2年間が目安。それでも妊娠しない場合は、ARTに進む。体外受精も女性側の年齢が大きく影響するが、熊本大付属病院では平均すると妊娠するケースは2、3割程度だという。岩政医師は「不妊治療は、女性側の精神的なケアも大切。妊娠成立が難しい場合もあるため、周囲の理解と夫のサポートが不可欠」と強調する。

 (熊本日日新聞2003年10月8日付朝刊くらし面)

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