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| もっと知ってレット症候群 発達障害もたらす神経疾患 |
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女の子に圧倒的に多く、発達障害をもたらす神経疾患「レット症候群」。生後6カ月から1歳半ごろまでは順調に発育しているように見えながら、ある時期から獲得していた手足の運動や言葉を失っていく。発症が女児出生1万〜1万5千人に1人と数少ないこともあり、一般にはまだよく知られていない。その親の会が19、20の両日、阿蘇郡阿蘇町で交流合宿を開く。家族らは「レットのことをもっと知って」と訴えている。
熊本市の団体職員(31)が長女の“異変”に気付いたのは、1歳の誕生日を迎える少し前だった。「ハイハイがなかなかできない。そのうちするだろうと思っていたら、ほかの子どもは歩いている。言葉も出てこないし、おかしいと思って『子どもの発達相談窓口』に行きました」
そして病院で下った診断が「レット症候群」。「成長が遅れているのは分かっていたが、初めて聞く病名。『はぁ?』という感じでした」。3歳になった長女は時々寝返りを打つ程度だが、養護施設で療育を受け座位を保てるようになった。
■遺伝子診断
レット症候群は1966年、学会報告したオーストリア医師の名前にちなんで名付けられた。広く知られるようになったのは、80年代前半からで医師の認知度も低く、脳性まひなどの病気と混同されるケースもあるという。
発症は女の子に集中し、両手を体の真ん中で合わせてもみ手したり、手を口の中に入れたりする「常同運動」が特徴的。知的障害を伴い、外からの刺激や働きかけに対する反応が乏しくなる。症状の程度は幅があるが、発育が遅れ気味で、重度になれば運動機能が低下し歩行が困難になる。発症期(6カ月〜1歳半)は異常に気付かないこともあり、乳幼児健診で発見される例も多い。
突発的な遺伝子異常が原因と見られ、5年前から血液による遺伝子診断が可能になった。熊本託麻台病院(熊本市尾ノ上)の大谷宜伸医師は「根本的治療法がなく、療育による音楽療法やリハビリ訓練などが中心。運動機能だけでなくコミュニケーションに支障が出るので、親御さんのケアも大切になる」と話す。
■活発な例会
患者数が少ないこともあって、関連の情報にも乏しい。そういった状況の中で、大きな役割を果たしているのが親の会の存在。その一つ、「さくらんぼ会」は、久留米大学病院小児科(久留米市)の医師の勧めで子どもたちの親が88年に結成した。現在、九州内を中心に40家族と医師、福祉関係者らが参加している。
3カ月に1回の例会と年に1回の交流合宿が活動の中心で、家族同士の情報交換や医師による治療・研究の発表などが行われる。これまで2冊発行した「アイデア・ブック」では、子どもたちの成長過程を報告。親たちからは「自分の子どもが将来どう成長するのか、予測ができる」と好評だ。
熊本での交流合宿は初めて。会員による事例報告のほか、医師や療育関係者の講義がある。平山千里会長(43)=佐賀市=は「同じ病気の子を持つ親たちだからこそ、悩みを相談したり分かち合える部分がある。また、一度に数多くレットの子どもたちに接する機会はあまりないと思う。医療・福祉関係者も参加してほしい」と話している。
参加などの問い合わせは同実行委事務局(電)090(7475)9246。
(熊本日日新聞2003年7月8日付朝刊くらし面) |
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