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病後児保育、県内に広がる 8市町で543人登録
 病児保育のNPO法人チャイルドケアサポートみるく(熊本市新土河原二丁目、浦本恭子理事長)の取り組み「こども緊急サポートネットワーク・熊本」が、県内に広がっている。病気になった子どもを預かるなど、親の育児と仕事の両立支援が目的。スタートから約九カ月がたち、熊本市など八市町の五百四十三人(サポーター百四十人、利用会員四百三人)が登録している。

今年2月に移転した、新しいみるくの病児保育室=熊本市
 厚生労働省が昨年度創設した「緊急サポートネットワーク事業」。全国九カ所でスタートした同事業の実施団体に同NPOが選ばれ、昨年十二月から始めた。

 対象は、仕事を持ち生後六カ月〜小学六年の子どもがいる親。「熊本市内などでは活動が浸透してきている。利用件数も伸びている」とみるくの永野和子統括。菊池郡大津町で二日開催された連絡会議には、病後児保育を実施したり関心を寄せる自治体から約四十人が出席した。

 同事業は、行政の枠を超えて最寄りのサポーターを利用でき、行政側もスタッフの養成や施設の確保をしなくてよいメリットがある。さらに、みるく独自の取り組みとして、保育中の子どもの様子を写真に写し、メールで送信。メールなら仕事のちょっとした合間に子どもの様子を確認できるため、利用者に好評という。

 事業内容は(1)急病になった子どもを保育園や幼稚園、小学校から預かり、かかりつけの医師に受診させた後、病後児保育施設や希望の預かり先まで届ける「かけつけサポート」(2)病中・病後の子どもを医師の指示に従ってサポーターの自宅で預かったり、宿泊を伴う急な出張などの場合にサポーター宅で宿泊させる「預かりサポート」(3)同様な場合、サポーターが依頼者の自宅で午後六時まで預かる「訪問サポート」の三種類がある。利用が最も多いのが「かけつけサポート」という。

 子どもを小児科へ連れて行ったり、預かったりするサポーターには、子育て経験があることが条件。その上で保育士や看護師の有資格者を登録させる。サポーターの派遣要請は、必ず事務局を通す決まり。不慮の事態を防ぐため、サポーターと会員同士での依頼は認められていない。

 サポーターは、会員の自宅近くなど地理的な利便、会員や子どもの性格、ニーズに合わせて、事務局が選択する。中には「何度も利用するうちに、『○○さんをお願いします』と指名する会員さんもおられます」と永野さん。「母親とサポーター、子どもが仲良くなることで、子育てのいろんなアドバイスも気軽に聞けるようになる関係が築ければ。この活動で、昔の地域のつながりを取り戻したい」と活動のもう一つの狙いを話す。

 「かけつけ」「預かり」の料金は最初の一時間が九百円(土曜日は千円)。以後三十分ごとに四百五十円の加算。「訪問」は最初の一時間千三百円で以後は三十分ごとに六百五十円加算する。いずれも日曜・祝日、年末年始は休み。

 現在、熊本市のほか、上益城郡御船町、同郡益城町、玉名市、合志市、宇土市、宇城市で実施。人吉市でもすでにサポーターの養成と協力してもらう小児科医の選定も終え、利用会員を募集している。同ネットワーク・熊本(電)096(351)8568。(吉田紳一)

  (熊本日日新聞2006年10月5日付朝刊くらし面)

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