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足と靴のトラブル 足底挿板療法に凹凸装具
 サイズが合わない靴をはき続けると、幼稚園児でも足の指の変形などが起こる。足と靴のトラブルを研究しているNPO法人「オーソティックス・ソサエティー」(東京都中央区)は、「ダイナミック・シュー・インソール・システム」(DSIS)と呼ばれる装具治療法を開発し、外反母趾(ぼし)の改善などに効果を上げている。

  「人の顔が“十人十色”と言われるように、足の形も一人ひとり違う。子供の靴選びには、もっと気を配ってほしい」。そう話すオーソティックス・ソサエティー理事長で渡辺整形外科医院(千葉県船橋市)の内田俊彦・院長は、子供と靴のトラブルは予想以上に深刻と指摘する。

  「浮き指」

 内田医師は、昭和大藤が丘病院(横浜市)の整形外科医局で成長期の子供の足と靴の関係に着目、トラブル解消に取り組んできた。一九九四年、理学療法士らとオーソティックス・ソサエティーを設立。二〇〇二年からNPO(特定非営利活動)法人となり、会員数は現在六百三十人に上る。

 同NPO法人は、千葉県の幼稚園児二百九十三人を対象に、足のサイズや指の変形、足裏の接地状況などを調べた。その結果、指の変形が高率に見られ、小指の変形は70%近く、外反母趾(ぼし)も4%に達し、深刻なトラブルを抱えていた。

 さらに「浮き指」と呼ばれる、足の小指が正常に接地していない園児が47%に上った。足の重心がかかと寄りに移動し、足の「踏ん張り力」が極端に低下。運動の際に転びやすい園児も多かったという。

  足に合った靴を

  内田医師によると、長さや幅が合わない靴を履き続けていることが最大の原因という。足が靴の中でずれて、大きな力がかかると足の指などが変形しやすくなる。

 子供は成長が早いため、親は大きめの靴を選びがちになる。ただ内田医師は「成長が早いといっても、足は年間に一センチ程度伸びるにすぎない。同じ靴を何年も履くことはない」と話す。足に合ったサイズの靴を選んでほしいと訴える。

 まず(1)長さや幅が合っている(2)靴と足の土踏まずの部分がぴったり合う(3)指がくっつきすぎない(4)柔らかすぎず、かかと周りがしっかりしているなどを満たす靴を選ぶのが大切という。

 それでも外反母趾などのトラブルになったら、DSISという足底挿板療法がある。もともと存在した療法だが、装具を靴の中敷きに張ったり、足に直接巻いて「土踏まず」を支えたり、足にかかる圧力を分散させたりしていていた。

 ところが、この装具は、座ったままの状態や立ったままの状態で作製されていた。このため歩行中の状態に対応できず、足の機能を効率的に発揮させることができなかったという。

 そこで内田医師らは、特殊な凹凸をつけた形の装具(DSISパッド)を開発した。靴の中敷きに張ることで、足の三つのアーチ(横アーチ、内側縦アーチ、内側横アーチ)をサポートし崩れた歩行バランスを改善。足と靴のトラブルで起こる症状を取り除くという。

 ソサエティーは、成人も含め、靴と足のトラブルの相談に応じている。詳しくはソサエティーのサイト http://www.orthotics−society.or.jp/

 (熊本日日新聞2005年10月5日付夕刊)

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