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子どものけが 危険防ぐ親の深慮
熊本地域医療センター小児科医 濱口正道さんに聞く
 「ちょっと目を離したすきに」「まさか、こんなことをするなんて」。時に大人の考えも及ばないことをするのが子ども。そしてその子どもたちの行動が、大きなけがや事故に結びつくことも。子どものけがや事故を防ぎ、また起こってしまった時、親はどうしたらよいのか。心構えなどを熊本地域医療センター小児科(熊本市)の濱口正道医師(40)に聞いた。

◇はまぐち・まさみち 1964年生まれ。熊本大医学部卒。同大医学部附属病院発達小児科・救急部集中治療部、熊本市民病院、国立成育医療センター(東京)などで小児救急・集中治療に携わり、現職。
 ―医療センターに運ばれてくる子どもの中で多いけがは

 「一番多いのが転倒・転落などによる頭部打撲。例えば、キャリーバッグから転倒させてしまったり、ソファーやベッドの上に寝かせていた子どもが、親が目を離したすきに転落するようなケース。このほかやけどや骨折などがある。子どもの手などを急に引っ張ったりして靭帯(じんたい)がずれる肘内障(ちゅうないしょう)もある」

 ―このようなけがや事故はなぜ起こるのか

 「親が大丈夫と思い、危険を想像していない。つまり親の意識の問題。子どもにとって転落や転倒することは常に起こりうることで、子どもはけがをしやすいもの。子どもは日々発達している。そのことを親や周りの大人たちが意識していない」

 ―けがや事故が発生した場合の対応は

 「打撲の場合、痛みが強ければ、和らげるために患部を氷などで冷やしてあげること。やけどは水道水でまず冷やし、その後氷などで冷やせば、熱が患部の奥に伝わるのを防ぐことができる」

 「戸外でけがをした時は、止血後、傷口を水道水で洗い、よごれを洗い流すこと。傷の治り方の早さに影響する。消毒薬を使用することより、水で汚れを十分洗い流す方が効果が高いとの考え方が、主流になってきている」

 ―親としては、子どものけがや事故が発生した場合、すぐに病院に駆け込むかどうか、悩むところだが

 「頭部打撲の場合は、大抵は泣くことができれば大丈夫。慌てず様子を見てほしい。しかし、意識を失ったり、けいれんを起こした場合は、すぐに病院に連れていった方がよい。また子どもが発熱した時は、熱の高さに気を取られがち。熱が高くてもお乳をよく飲んだり、遊んだりしていれば大丈夫」

 ―暑い日が続く中、気を付けることは

 「やはり熱中症は要注意。暑い中に出かける時は、のどが渇いていないか、時々子どもに声をかけてあげることが必要。そして与えるものもお茶や水より、塩分補給もできるイオン飲料の方がよい」

 ―子どもを事故やけがから守る心構えは

 「予防に気を使うこと。心肺蘇生(そせい)法など学ぶことは大切なことではあるが、それよりもそのような事態に陥らないようにすることが大事。それには『危険を想像できる』意識を親が持つことが重要だ」

 (熊本日日新聞2004年7月29日付朝刊くらし面)

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