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小児メタボリックシンドローム 基準は腹回り80センチ以上
 中学生以下(十五歳未満)の子供でもメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)がみられることから、小児を対象にしたメタボリックシンドロームの診断基準作りを、厚生労働省の研究班が進めている。

 メタボリックシンドロームは、動脈硬化が進んだハイリスクな状態。肥満度よりも、外から見えにくい内臓に蓄積された脂肪の量が問題になる。

 内臓脂肪をつくる脂肪細胞は、さまざまな働きを持つ「アディポサイトカイン」という物質を分泌し、体内の機能をコントロールしている。ところが内臓脂肪が貯まると、アディポサイトカインの分泌に異常が起き、動脈硬化を進める。

 この状態が、運動不足や食事の摂取が不規則な子供にも起こっている。実際、超音波で血管を診断すると、肥満児の血管は硬くなり始めているという。

 厚労省の研究班によると、小児の場合、腹回り八二・五センチ以上を境目に、さまざまな検査値の異常が増えることが確認されている。このため腹回りの暫定的な診断基準値は、男女とも八〇センチ以上とした。

 成人のメタボリックシンドロームの診断基準に準じ、腹回りのほか、脂質や血圧、空腹時血糖を判定の物差しに用いることにし、健診や疫学調査のデータから基準値をはじき出した。

 その結果、(1)脂質は中性脂肪一dl中一二〇mg以上または善玉コレステロール一dl中四〇mg未満(2)空腹時血糖一dl中一〇〇mg以上(3)血圧が最高(収縮期)一二五mmHg以上または最低(拡張期)七〇mmHg以上―とした。腹回り八〇センチ以上、かつ、ほかの二つ以上を満たすと“小児メタボリックシンドローム”と診断されるわけだ。

 正式な診断基準は近く公表されるが、腹回りは男女とも八〇センチ以上とすることは固まっている。ただ男子は、女子のように皮下脂肪がないため、腹回りは細くても内臓脂肪への注意が必要だ。

 脂質や血圧、空腹時血糖は年齢によって幅を持たせるとみられる。

 メタボリックシンドロームの予防や治療の基本は成人と同様、運動と食事。ゲーム機を一人で楽しむより屋外で友達と遊ぶ、洋食よりも日本食を食べるといった日常生活の工夫で効果はある。

 (熊本日日新聞2007年2月21日付夕刊メディカル)

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