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| インフルエンザ流行シーズンへ 予防接種は早めに |
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| 予防接種の前、幼児の健康状態を調べる医師=熊本市長嶺西、みうら小児科 |
インフルエンザの流行シーズンが近づいてきた。まだ県内の患者は少ないが、岡山、広島など十二都道府県では既に学級閉鎖が相次いでいる。医療関係者は「予防接種は早めに」と呼びかけている。
■小児は2回
ワクチンを接種しても体の中に免疫ができるまでに二週間ほどかかる。そのため、予防接種は流行の前に済ませておくことが望ましい。
熊本市保健所の佐藤龍一郎医師によると、大人は一回、十二歳以下の小児は二回の接種が標準という。「毎年ウイルスに触れて基礎免疫ができている大人に比べ、小児は基礎免疫が弱い。小児は二回接種して、免疫を定着させる必要がある」と佐藤医師。高齢など体力が弱っていたり、受験を控えている人は二回接種して、より強い免疫力を付けることも可能だ。
一回目と二回目の間隔は一〜四週間空ける。佐藤医師は「例年一月から三月上旬にかけて流行のピークを迎える。ワクチンは十一月中に一回目、十二月中に二回目を打つと効果的」と助言する。
■体調いい時に
予防接種でもインフルエンザを完全に防ぐことは難しい。日本臨床内科医会によると、二〇〇五〜〇六年冬のA型インフルエンザに対するワクチンの有効率は四六%。年齢別では十五歳以下が三四%、十六歳以上は五七%だった。
予防接種に詳しい熊本市田井島の中島哲也医師(小児科)によると、体が弱っていたり、栄養バランスが悪い時期に予防接種をしても免疫はできにくい。接種の前後に風邪をひいても効果が落ちる。「子どもの様子を見ながら体調がいい時を選んで」と中島医師。
接種の後、非常にまれに強いショック状態になることがある。中島医師は接種から三十分間は病院や医院で待機して、様子を見ることを薦めている。中島医師は「ショック状態が出るのは注射の五〜十分後。院内にいれば対応もできる」と話している。(梅野智博)
■自由診療、異なる窓口負担
インフルエンザの予防接種は自由診療。公定価格が決められている一般の診療と違って、窓口負担は医療機関によって異なる。熊本市の主婦(29)は昨年、友人に教わった整形外科を訪ねた。一回二千円。子ども二人にそれぞれ二回接種した。「本当は小児科で受けたい。でも、かかりつけの小児科は一回四千円。負担が大きすぎる」
ワクチンの卸値は一本千円台。それに初診料や手技料などが加わる。県内では一回四千五百円前後が一般的といわれる。かかりつけの子どもや二回目を安くしているケースもある。公費補助を求める声も強い。
安さを求めて医療機関を転々とする人もおり、熊本市保健所の佐藤龍一郎医師は「ワクチンを接種すると発熱や赤く腫れることもある。価格だけで判断せず、調子が悪くなってもすぐに対応してもらえるかかりつけ医で受けてほしい」と話している。
◇インフルエンザの予防接種
六十五歳以上の高齢者や六十歳〜六十四歳で基礎疾患がある人を対象とした法定接種と、それ以外の人を対象とした任意接種がある。法定接種には市町村による補助があり、県内の自己負担額は無料、千円、千五百円などさまざま。任意接種は基本的に全額が自己負担となる。国内ではA香港型、Aソ連型、B型と三種類のワクチンを混合したものが使われている。
◇ワクチンの有効率 ワクチンを接種した人が発症した割合と、接種しなかった人が発症した割合を比べたもの。非接種者の発症率から接種者の発症率を引き、それを非接種者の発症率で割って求める。
(熊本日日新聞2007年11月24日付朝刊)
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