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H5N1型鳥インフルエンザウイルス ワクチン臨床試験
 国立感染症研究所、化血研など
 国立感染症研究所(東京都新宿区)は、化学及血清療法研究所(化血研、熊本市)など国内の四大ワクチンメーカーと協力して15日までに、高病原性のH5N1型鳥インフルエンザウイルスワクチンの臨床試験を開始した。臨床試験は年内にも終了し、年明けにも厚生労働省に製造販売を承認申請する見通しだ。

  H5N1型鳥インフルエンザウイルスは、東南アジアや中国、欧州などで発生しているが、ワクチンはまだ開発されていない。

  日本では、国立感染症研究所が核になって、2004年、ワクチン開発に着手。同研究所はベトナムで発生したトリからヒトに感染したウイルス株を入手して、国内のインフルエンザワクチンメーカー4社に提供、治験薬を共同開発した。

  この治験薬をヒトに接種して効果や副作用を確かめる臨床試験は、化血研が2月上旬に取りかかったのを皮切りに、4月末までに北里研究所(東京都港区)、デンカ生研(東京都中央区)、阪大微生物病研究会(大阪府吹田市)が続く段取り。

  臨床試験で投与するのはプロトタイプワクチン(試作品)。遺伝子操作でウイルスの毒性を弱くする一方、ワクチンの効果を高める免疫賦活剤を添加している。

  新しいワクチンの量産には、臨床試験や国の新薬承認が必要で、通常は数年間かかる。ところが、H5N1型鳥インフルエンザはトリからヒトへの感染が既に確認され、ヒトからヒトへの感染も予想されている。

  このため、まずプロトタイプワクチンの承認を得ておき、ヒトからヒトへの感染が発生したら、プロトタイプワクチンをベースにワクチンを量産化し使用するという。

  プロトタイプワクチンの承認を得ていると、新たな臨床試験が不要になり、最短で半年間ほどで量産できるという。

  ヒトは、H5N1型鳥インフルエンザウイルスに対する免疫がなく、世界的な大流行(パンデミック)が心配されている。(鹿本成人)

 ●効果、安全性を確認

 田代眞人・国立感染症研究所ウイルス第三部長の話 臨床試験では免疫賦活剤の効果や安全性を確かめたい。効果が高ければ、一人当たりの接種量を減らすことができ、その分、多くの人にワクチンを行き渡らせることができる。

 (熊本日日新聞2006年3月16日付朝刊)
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