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新型インフルエンザ 首都圏で発生したら…
首都圏での「感染爆発」を想定したシミュレーション結果。赤い丸の位置と大きさが感染者の場所と人数の多さを示す。感染者は5日目(左)に約150人、9日目(中)に約3万3000人、10日目(右)に約13万人に増える。地図上の青い線は主な鉄道網(国立感染症研究所提供)
 最悪の場合、十日で約十三万人が感染。国立感染症研究所の大日康史主任研究官は、首都圏での新型の「感染爆発」を想定した数値シミュレーションを行った。

 最悪のシナリオはこうだ。海外出張で新型に感染した人が、感染三日目に成田空港から帰国。東京近郊の自宅に戻って発症した。翌日、不調を押してラッシュの新宿駅を経て丸の内へ出勤。五日目に職場から病院に運ばれ、七日目に新型インフルエンザと診断された。

 満員電車で半径一メートル以内に六分間いた人の60%がせきなどを通じ二次感染すると仮定した場合、感染者は五日で約百五十人、七日で約三千人、九日で約三万三千人と拡大。十日目には首都圏全域に広がる形で十三万人近くに及ぶ。一九一八年の「スペイン風邪」並みの致死率(約2%)だと、この時点で少なくとも二千五百人の死者が予想される。

 人口密集地での封じ込めが事実上困難なことを意味し、早く発症者を見つけ拡大を防ぐしか手がない。感染研はこのため、病院の受診者や救急搬送数のわずかな増加をコンピューター解析で検知する「症候群サーベイランス」の仕組みを開発。東京消防庁や病院と協力し、試験運用を始めた。

(熊本日日新聞2007年5月4日付朝刊)
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