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| タミフル副作用解明へ 複数の要因絡む可能性 東大研究チーム |
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異常行動などの副作用が疑われているインフルエンザ治療薬タミフルについて、厚生労働省は十代の患者への投与を原則中止している。因果関係の解明に向け、タミフルの脳への影響を調べる研究が進みつつある。
杉山雄一東京大教授(薬物動態学)らの研究チームは最近、タミフルが脳に入る仕組みを動物実験で明らかにした。
脳には神経細胞などに酸素や栄養を運ぶ毛細血管が張り巡らされている。血液中の物質は毛細血管の壁を擦り抜けて脳に入り込むのだが、何でも通れるわけではない。
血管の壁である「内皮細胞」の細胞膜には「P糖タンパク質」が埋まっていて、細胞内の異物を血管へとくみ出すポンプの役目を果たしている。
杉山教授らはP糖タンパク質をつくれないマウスにタミフルを投与。普通のマウスに投与した場合に比べ、脳内のタミフル濃度は約七倍だった。
P糖タンパク質がまだ十分にない、若いラットにタミフルを投与すると、脳内のタミフル濃度は成熟したラットの約六倍も高くなっていた。
つまり内皮細胞に入ったタミフルをくみ出す仕組みに問題があると、脳内のタミフル濃度が高まる、というわけだ。
杉山教授は、副作用に絡むのはタミフルそのものではなく、脳にある酵素の働きでタミフルの構造が少し変わった「活性体」ではないかとみる。活性体はインフルエンザウイルスのノイラミニダーゼという酵素に働き、増殖を防ぐ。よく似た酵素が人の脳にもある。
「副作用に絡んでいるとみられる複数の要因をきちんと押さえて、全体像を明らかにしたい。特にラットのように年齢によるP糖タンパク質の違いが人間にもあるかどうかが今後の研究の鍵になる」と杉山教授は語る。
(熊本日日新聞2008年3月1日付朝刊)
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