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骨吸収抑制剤「ゾメタ」 骨病変の新治療薬に
 厚生労働省は、ノバルティスファーマ(東京都港区)の骨吸収抑制剤「ゾメタ注射液」(一般名ゾレドロン酸水和物)」を、多発性骨髄腫による骨病変と固形がん骨転移による骨病変の治療薬として追加承認した。

 この結果、ゾメタは、乳がんや肺がん、腎がん、肝がんなど幅広い固形がんの骨転移による骨病変や、多発性骨髄腫による骨病変を治療する日本初のビスホスホネート剤となった。

 がん細胞が骨に転移すると、骨痛、骨折、脊髄圧迫による四肢の麻痺(まひ)などの骨病変が起こる。骨転移の直接的治療は、放射線療法、手術療法、薬物(ビスホスホネート)療法があるが、日本では別の骨吸収抑制剤が乳がんの溶骨性骨転移の治療薬として承認されているのみだった。

 骨転移は、最初に発症したがんが血液で骨に運ばれ、骨髄内の毛細血管で増殖して起こる。骨は、肺、肝臓に次いで、がんが転移しやすい。乳がんや前立腺がんで65〜75%、肺がんで30〜40%、多発性骨髄腫で95〜100%の骨転移がみられる。骨は、破骨細胞(骨を溶かし壊す細胞)による骨吸収と骨芽細胞(骨を作る細胞)による骨形成が重なり合って常に生まれ変わっている。がんが骨に転移すると、がん細胞が破骨細胞を活性化し、骨吸収と骨形成のバランスが崩壊。正常な骨を作れなくなり、骨痛、骨折、脊髄圧迫による神経麻痺などの骨病変が起こる。

 ゾメタは骨の表面に吸着し、破骨細胞の機能障害とアポトーシスを誘導して破骨細胞を減少させ、骨吸収を抑制するという。乳がん骨転移患者を対象にした偽薬との二重盲検比較試験では、骨折や脊髄圧迫などの発現割合を有意に低下させた。国内の臨床試験での主な副作用は発熱、吐き気、けん怠感など。(南里秀之)

 (くまにちコム「健康・医療」2006年4月30日付)
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