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ひざ関節症にサプリメント

 ひざを中心に変形性関節炎の患者は、65歳以上の日本人の20%以上を占める。特にひざ関節症は毎年90万人が新たに発病しているという報告もあり、有効な治療法が探られている。

 ひざの関節では、ひざ軟骨と呼ばれる部分が重要な働きをする。厚さ約5ミリ。骨と骨の間にある。関節液も、関節の衝撃緩和や保護に重要な役割を果たしている。ひざに炎症が起こると、関節液が増えて、”水が貯まった”状態になることも。

 ひざ関節の軟骨には常に体重の負担がかかっており、年齢とともにすり減っていく。ひざ関節症の初期は、階段の上り下りなど動作を始める時に痛む程度で、中期はひざの痛みが取れなくなる。そし末期は、じっとしていても痛み、人工関節手術が必要になる。

 治療法は運動療法と薬物療法が一般的。運動は筋力アップや肥満解消が効果的だ。薬物療法は、ステロイド剤(抗炎症剤)や非ステロイド剤の消炎鎮痛剤を使う。いずれも対処療法で根治療にはならない。また予防法がないのも厄介だ。

 このひざ関節症の治療に、最近、国内でもコンドロイチンやグルコサミンというサプリメントを使う医療施設が現れている。ただ「健康食品」のイメージが強く、治療に用いる施設はまだ少数派だ。

 一方、コンドロイチンやグルコサミンは、欧米では治療の第一選択肢になっているという。関節の炎症を抑えることよりも、関節の構造自体に着目、構造を変えて病気の進行を遅らせようという考え方だ。

 1982年、ポルトガルでは患者1200人以上に1回当たり500ミリグラムのグルコサミン硫酸塩を1日3回、50日間投与し続け、90%以上の患者に効果がみられたという。また米国の研究では、コンドロイチン硫酸塩は、古い軟骨を壊す酵素の働きを阻害し、グルコサミンは軟骨で壁を造る過程で作用することが分かった。これらの結果などから、欧米ではグルコサミンとコンドロイチンは併用が推奨されている。

 この2つのサプリメントが関節炎に有効かどうかは、米国立衛生研究所(NIH)が2000年から、ユタ医科大を軸に大規模な臨床試験を続けている。患者を(1)グルコサミン(2)コンドロイチン(3)2つの組み合わせ(4)非ステロイドの消炎鎮痛剤(5)偽薬―の5群に分類。痛みの緩和程度や関節機能の改善程度などを調べており、2005年中にも結果をまとめる。

 ただ消炎鎮痛剤には関節炎の予防効果はなく、効果があるのはコンドロイチンとグルコサミンに限られているという。

 (熊本日日新聞2005年11月16日付「夕刊メディカル」)


 
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