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ばね指 使いすぎの手 休めて予防
 指を曲げ伸ばしすると、痛みや、指が引っ掛かる感じがする「ばね指」。一番の原因は指の使い過ぎ。約7割が複雑に動く親指に起こる。

 指は、手のひら側に屈筋腱という筋が走っており、自由に曲げ伸ばしできる。屈筋腱は手首を通り腕の筋肉とつながる。ただ屈筋腱だけでは、指を曲げた際に骨から浮き上がる。これを防ぐのが靭(じん)帯性腱鞘(しょう)という固い鞘(さや)。内側にある滑膜性腱鞘という膜から滑液を分泌し、屈筋腱の動きを滑らかにする。

 屈筋腱と靭帯性腱鞘が擦れ合って炎症になり、指の付け根が痛くなったり腫れるのが腱鞘炎。この症状が続いて屈筋腱や靭帯性腱鞘が腫れ、屈筋腱の腫れた部分を鞘に押し込むため、指を伸ばした時に指がばねで弾かれたような感じがする。ばね指(ばね現象)だ。症状が進むと指は伸ばせなくなる。

 裁縫や編み物を長時間するなど、指の使い過ぎで起こる。更年期や妊娠中、産後の女性に多い。ホルモンバランスの乱れで体がむくみ、滑膜性腱鞘が厚くなるためという。糖尿病やリウマチ患者にみられることもある。

 複雑な動きをする親指は最もばね指になり易い。物を握る際に一番力が加わる薬指と小指が次ぐ。一本の指だけでなく、何本かの指に起こることも。親指は第一関節、それ以外の指は第二関節にばね現象が現れる。予防は手を休めること。

 治療は、まず指を使わない。痛みや熱があれば、消炎鎮痛剤の塗り薬や、はり薬を使う。軽いうちなら治る。曲げた指を伸ばす時に引っ掛かる感じがするなら、患部に装具を当てて関節を固定し、関節が伸びなくなるのを防ぐ。手にむくみがあれば、1日50回ほど、1回約10秒間、患部側の手を挙げると、むくみが消える。

 炎症がひどいと、腱鞘内にステロイド薬を患部に注射することも。レーザーやマイクロウエーブなどを用いる場合もある。

 保存的療法で治らない慢性化したばね指の治療は、靭帯性腱鞘の厚くなった部分を切り取ってしまう。手術は外来の局所麻酔で実施し、時間は5分から10分程度。通常、手術すれば、ばね指が再発することはない。

 (熊本日日新聞2006年11月22日付「夕刊メディカル」)
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