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| リウマチ、治る病気に “新薬”に大きな期待 |
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「治らない」とあきらめられてきた慢性関節リウマチの治療に、明るい光がさしてきた。関節の病気とされたきたリウマチが、自己免疫の病気ということが判明。さらにそれがリンパ球によって起こることが最近、詳しく分かってきたためだ。日本でも治験中の数種類の新たな抗リウマチ薬の効き目は良く、実際に治る例も増えてきているという。
■自分の体を攻撃
国内の慢性関節リウマチ(RA)の患者は七十〜八十万人ともいわれる。一カ所の関節にとどまらず、全身のいろんな関節、さらに関節以外の骨や肺、心臓、皮膚といった様々な組織破壊が進んでいく。リウマチは古くからある病気の一つで、関節だけでなく全身の病気である。
人類は長い間、その痛みに苦しめられてきた。しかし、自己免疫の病気ということが分かってきたことで、やっと展望が開けてきている。「免疫」というのは、体に外から異物が入ってきた際に、それを見分けて攻撃、破壊し、体を守るシステムだ。自己免疫の病気は、このシステムに狂いが生じ、自分の体の一部を「異物」と見間違えて、攻撃してしまう。
■リンパ球が活性化
リウマチでは、白血球の一つであるリンパ球が異常に活性化し、自分の体を攻撃する抗体をつくらせる命令を出してしまう。このリンパ球は抗体とともに、主に関節の滑膜を攻撃するため、炎症を起こし、腫(は)れや痛み、さらには組織の破壊へと進む。
なぜ人によって、自己免疫疾患になったり、ならなかったりするのか。男性より女性の患者が四〜五倍も多いのはなぜか。恐らく遺伝的な背景の違いがあるとみられているが、まだ分かっていない。
リウマチの治療は今のところ、炎症を抑える抗炎症薬と、リンパ球の活性化を抑える抗リウマチ薬の二本立てが一般的だ。「抗炎症薬だけでは、裏で油が注がれている火事に水をかけているようなもの。もとになっている油を抑えるのが抗リウマチ薬だ」。産業医科大(北九州市)第一内科の田中良哉教授(臨床免疫学)はそう指摘する。
■「ものすごく効く」
現在、国内で使われている抗リウマチ薬は、ペニシラミン製剤、ブシラミン製剤、オーラノフィン製剤など約十種類。「今の抗リウマチ薬も、うまく使うと、治る人も結構いる」と田中教授。「しかし、いま治験中の新しい抗リウマチ薬は“ものすごく効く”といってよさそう」と話す。進行中のリウマチも、そこで止まり、明らかに治ったとしかいえない患者が少しずつ増えているという。この新薬は、消化管の炎症性疾患であるクローン病の適応薬として近く承認される「インフリキシマブ」(商品名レミケード)とみられ、関節リウマチの適応薬としても既に承認申請中だ。
現在使用されている抗リウマチ薬は合成薬剤だが、治験中の新薬は「生物学的製剤」とか「抗サイトカイン薬」と呼ばれる。体内でリンパ球が活性化されるメカニズムを逆手にとって、リンパ球が身動きできないように直接抑え込んでしまう。米国では既に発売中の薬もある。田中教授は「リウマチは治る病気になりつつある。新しい抗リウマチ薬で治療の著しい進歩が期待できる」とみている。
(熊本日日新聞2002年1月15日夕刊掲載)
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