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リウマチ理解して 外見は健康そうでも… 日常的に自助具必要
 体の多くの関節に炎症が起こり、関節が腫(は)れて痛むリウマチ。手足などが自由に動かせず、日常生活にも支障をきたすなど、悩みを抱える患者は多い。だが外見は健康そうに見えるため、周囲から「怠けている」「努力が足りない」などと誤解されることも少なくない。“高齢者の病”との思い込みもあり、患者は「病気のことをもっと理解してほしい」と訴える。

自助具を取り付けないと水道の栓もひねれない。「いろんな工夫が必要なんです」とリウマチ患者の苦労を語る福富順子さん=熊本市
 リウマチは、手の指、手首、ひじ、足首、ひざなどの関節に痛みと腫れが徐々に現れ、長期間にわたって進行すると、関節が変形したり機能障害が起こる。疲れやすさ、脱力感、体重減少、食欲低下もみられる。30〜50歳代の働き盛りの女性が多く発病。全国の患者は70万人程度と推定されている。発病の原因は不明で、根本的な治療法も確立されていない。

 患者たちはつらさを訴える。「次第に全身の痛みとこわばりが強くなり、まるでアリ地獄にどんどん沈んでいくような絶望感でいっぱいになった」「バスや電車に乗れず、移動するにはほとんどタクシーを使い、交通費がかさむ」―。患者や専門医らでつくる日本リウマチ友の会が1999(平成11)年に行った全国実態調査では、通院に3時間以上かかる患者会員が45%に上った。

 日常生活への影響は大きい。同会県支部(293人)の福富順子支部長(52)=熊本市=は、28歳で発症。両手が自由に動かないため、カーテンを引っかけて開け閉めする「リーチャー」や、水道の栓やドアノブを回しやすくする器具を使うなど、自助具が欠かせない。支部長は「健常者には何でもない動作ができない。洗面、入浴、炊事など生活のすべてを工夫しないと過ごしていけない」と話す。

 こうした悩みを患者同士で語り合おうと、県支部は5月、熊本市で初めての交流会を開いた。「だれにも遠慮せず打ち解け合えた。こんな場が必要だ」「病気を受け入れられなかったが、他の方々の話を聞けて自分だけじゃないと励まされた」と参加者たち。治療法や障害者手帳の申請方法などの情報交換もした。

 福富支部長は「リウマチであることを隠して暮らす人もいるが、友の会に入会すれば、最新の治療法や自助具など、役立つ情報を知ることができる」と加入を呼び掛ける。

 医療面からは明るさも見え始めた。医療機関では96年からリウマチ科を標榜(ひょうぼう)できるようになり、早期の診断・治療で症状の悪化を抑えられる患者も増えてきた。新薬が認可され、人工関節置換術などの手術法も進歩している。だが、福富支部長は「医療機関は熊本市など都市圏域に集まっており、郡部で暮らす患者は十分な治療をなかなか受けにくい。患者の高齢化も心配」と懸念する。

 40歳以上の関節リウマチ患者は介護保険の対象となっているが、支援内容には課題がありそうだ。リウマチ健康教室を開く球磨郡あさぎり町の尾方三津子保健師は「患者の主婦が無理をしながら家事や親の介護を担う例も多い。しかし、介護保険は原則として本人に対するサービスなので、家事を肩代わりすることはできない」。要介護認定についても「症状が一日の中で変化したり、外見以上に動作がうまくできないリウマチ特有の症状に配慮が必要だ」と強調する。

 福富支部長らによると、時間がかかっても自助具を使って動作ができれば、要介護度が軽く判定される傾向があるという。このため患者らは「病気に詳しい分かるリウマチ専門医に判定してほしい。ヘルパーなど医療・福祉関係者にも病気をもっと理解してほしい」と訴える。(高本文明)

 *友の会県支部の問い合わせは、福富さん(電)096(378)0598。

 (熊本日日新聞2004年7月20日付朝刊くらし面)
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